初めての技術系コミュニティ活動(7) ―― 職場とコミュニティ,それぞれのメンタリティ

山本 博之

 筆者は「名古屋アジャイル勉強会」というユーザ・グループの運営を行っています.名古屋アジャイル勉強会は,東海地区でのアジャイル開発に関する情報の発信と共有を目的に,2007年12月から活動しています.本コラムでは,筆者がコミュニティというものに出会ってから,勉強会を立ち上げ,今に至るまでのいきさつを紹介します.筆者が感じているコミュニティの良さや楽しさが伝わって,読者の皆さんがこれからコミュニティに関わっていくときの参考になればと思います.

●コミュニティに出会う前

 筆者はメーカ系企業に勤めるプログラマです.会社に入社してからプログラミングを始め,仕事を通じてプログラミング技術や設計手法を学び,その延長でソフトウェア開発方法論にも興味を持つようになりました.

 2000年を過ぎるあたりまで,筆者がソフトウェア開発の技術や手法についての情報を得る手段は,雑誌や書籍でした.その後インターネットからも情報を仕入れるようになりましたが,あくまで参照するだけでした.組織の中にこもって仕事をしていた当時の筆者は,社外のカンファレンスに行ったことがなく,ましてやコミュニティの勉強会に参加するなど考えたこともありませんでした.会社の外と接点を持つきっかけもなく,また社内でも,自分の仕事場に閉じて仕事をしていました.正直に告白しますが,朝出社してから夜退社するまで,誰とも口を利かない日も,当時の筆者にはありました.

●コミュニティ(の人達)との出会い

 そんな筆者に2005年に転機がやってきました.あるカンファレンスで会社の同僚が発表を行うことになったのです.その発表を聴くことを主目的に,筆者は初めてカンファレンスに参加しました.

 2日続きのカンファレンスの初日の夜,発表者の同僚ということで参加させていただいたパーティの場で,どう振る舞えばよいのかわからず戸惑う筆者に声をかけてくださったのは,アジャイル・コミュニティ「日本XPユーザーグループ(XPJUG)」の方々でした.彼らは当時コミュニティ内で流行していたジャグリング(大道芸でよく見かける,複数のボールを投げ続ける芸)を筆者に教えてくださったのでした.余談になりますが,そのときに教えていただいたジャグリングは今でも筆者の趣味の一つであり,子供とともに楽しんでいます.

 こうして,書籍やインターネットを通じて存在は知っていたアジャイル関連のコミュニティの方々を直接知ったことで,筆者はアジャイル・コミュニティから発信される情報により強く関心を持つようになり,東京や大阪でのアジャイル開発関連イベントに参加するようになりました.目的はもちろんアジャイル開発関連の情報の入手ですが,もう一つ,知り合いになった方々との再会も大きな目的でした.

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