初めての技術系コミュニティ活動(4) ―― 「ふつうの僕」が東京に出て始めたこと
●スタッフとして:とにかく楽しむ,無理をしない
一方,スタッフとしてセミナやワークショップの運営側(時には発表者)になることも多いです.やはりジコチューと言われるかもしれませんが,このときに気を付けているのも以下のようなことです.
・まずスタッフが一番楽しむ
営利目的の集まりではないのですから,集まってくださる人たちの満足度だけでなく,運営側が楽しめなければ開催の意味がありません.まずは自分たちが楽しむことを優先しています.
・巻き込み,そして巻き込まれる
運営側ということは,内容も好きに決められるということです.自分が話を聞いてみたい人を呼んでほかの人を巻き込むのはもちろん,それ以上に重要なのは,ほかの人の提案に軽々しく乗ってみて気軽に巻き込まれることです.会社の仕事とは違い,利害関係のない集まりならではのライトな感じを楽しみます.
・状況を楽しめるかどうかが鍵
ボランティア・ベースということは,あまりお金を使えないということでもあります.仕事だったらお金で解決するような事柄でも,その制約条件を前提に「これでなんとかしてみよう」という状況自体を楽しんでしまうのがコツです.三人寄れば文殊の知恵,ではありませんが,案外新しいアイデアが出てきたりして会社の仕事にも役立ったりするので,あなどれません.
・無理をしない
上に挙げた項目すべてにかかわることですが,時間的,金銭的,精神的に無理をしない範囲でタッチするのが長く続けていくために重要です.実際,あるスタッフが仕事やプライベートで忙しい時期は,ほかのスタッフの手が空いている時期だったりして,不思議となんとかなってしまうものです.
時折,とても遠くからイベントに参加してくださる人が居たりして,札幌時代の自分のことを思い出して,かなりの覚悟と時間と予算を割いて参加いただいているんだろうな,と考えることもあります.でも,あまり気負わずにここに挙げたような心がけで運営していると,結果的に良いイベントが開催できて嬉しいフィードバックをいただくことが多いようです.
●まずは,冷やかしでも
別に無理矢理誘うつもりはありませんが,もしも興味を持たれたのなら,まずは冷やかしのつもりでもいいからコミュニティ主催のイベントに参加されてみてはどうでしょうか.「IT勉強会カレンダー」などを見ていると,関東圏・関西圏以外でも最近はいろいろな催しや勉強会が開催されているようで,数年前よりは格段に選択肢も多いようです.まずは気軽に,参加登録ボタンをぽちっといってみてください.
スタッフとして心がけていると書いた四つのことは,実は参加する側でも同じだと思います.無理をしない範囲で巻き込まれて,状況を楽しみ,一緒に語ってみませんか?
懇親会であなたと乾杯できるのを楽しみにしています!
◆筆者プロフィール◆
あまのりょー.都内の某メーカ系ソフトハウスに勤務するふつうのエンジニア.最近は社内の人材と,コミュニティ活動を通じて知り合った社外の知己を引き合わせるマッシュアップ業務(調整が面倒なので飲み会を一緒にやってしまうだけ,とも言う)が楽しい.XPJUGスタッフ,PFP理事,アジャイルマインド勉強会メンバ,ヨンキュー推進委員会委員長.