初めての技術系コミュニティ活動(1) ―― 社外に同志を見つけよう
あなたは何らかの技術系のコミュニティ活動に参加していますか? 参加していない方は,こうしたコミュニティ活動にどんな印象を持っているのでしょうか? 「知識や経験を持った特別な人たちがやっているもので,自分には遠い存在」という風に感じている方もいるかもしれません(筆者もかつてはそう思っていた).
本コラムでは,現在コミュニティ活動にアクティブに参加している人たちの,それぞれの「最初の第一歩」を紹介します.本コラムを通じて,皆さんにコミュニティ活動を身近に感じていただければと思います.
●コミュニティ活動にかかわったきっかけ
筆者は現在,アジャイル開発手法「eXtreme Programming(XP)」の関西におけるコミュニティ「日本XPユーザグループ関西(以下,XPJUG関西)」の代表を務めています.コミュニティ活動としては,月に1回,運営ミーティングをスタッフで実施して,数カ月に1度のペースで開催しているイベントの企画,運営を行っています.そのほか,ET West,JaSST Kansaiといったシンポジウムや講演会における発表なども行っています.筆者自身は某メーカのソフトウェア開発部門で勤務しており,コミュニティ活動は仕事とは別の活動として,個人的に参加しています.
そんな筆者が初めてコミュニティ活動にかかわったのは,2004年です.
そのころの筆者は,会社の業務で以前から興味のあったeXtreme Programmingを取り入れたいと考え,「短期イテレーション」,「テスト駆動開発(TDD:test driven development)」,「ペア・プログラミング」,「リファクタリング」,「コードの共同所有」などといったプラクティス(実現手段)を開発に適用していました.当時,職場にはeXtreme Progammingの名前を知っている人はおらず,書籍から得た独学の知識による導入でした.特にTDDでは多くの苦労がありました.単体テストとTDDのテストの関係は? どこまでをTDDの範囲とするべきなのか? 組み込みソフトウェア特有の問題にはどう対処すればよいのか? など,自分一人ではなかなか答えが出せない課題がありました.
そんなとき,ふと,「社外で実践している人と話ができないだろうか?」という考えが浮かびました.eXtreme ProgrammingならXPJUG関西だろうと思い,コミュニティのWebサイトにアクセスしてみました.その時点では,XPJUG関西の名前だけは知っていましたが,知人はまったくいない状況でした.
そのときサイトには,たまたま「C#におけるテスト駆動開発」という分科会のメンバ募集が掲載されていたのです.筆者は「これだ!」と思いました...が,やっぱり最初はなかなか勇気が出ず,参加希望を出せませんでした.「自分のような独学でしかTDDをやっていない人が参加して受け入れられるだろうか」,「知らない人たちと活動することができるだろうか」などの不安があったと思います.
数日後,ようやく勇気を出してメールを出してみました.これがコミュニティ活動を始める第一歩でした.