iPodにつながるアクセサリを自作する Part3 ――クリスマス・イルミネーション駆動回路の製作
●イルミネーション用LEDを接続する
製作した基板とイルミネーション用のLEDを接続する前に,イルミネーション用LEDはどのような回路形態で販売されているのかを調べる必要があります.
コントローラのケースを開けると,写真10のような基板が入っていました.トランジスタが4個あり,これがLEDのドライバとなっていることがわかります.白い矢印で示したのがコモン端子(アノード),残りが5個のLEDからなるグループのそれぞれのカソード側です.直流4.5Vを接続すると,1グループあたり約70mAの電流が流れました.各LED内に電流制限用の抵抗が内蔵されているようです.
製作した基板との接続は,コモンを直流4.5Vに,そのほかはQ1~Q4のコレクタに接続します.写真11に接続の状態を示します.
本機に用いたトランジスタ2SC2120の最大電流は800mAなので,計算上はそれぞれのトランジスタに対して50個以上のLEDを点灯する能力があります.ただし,本機では74HC393の定格からトランジスタのベースに流している電流が4mAと少なめなので,点灯できる個数は30個くらいです.74HC393の代わりに74AC393を用い,各トランジスタのベースの抵抗値を1kΩから470Ωに引き下げれば,もっと多くのLEDを点灯できます.
●マイクロホン・アンプ
4回路入りOPアンプの空いている2回路を利用して,マイクロホン・アンプを組んでみます.携帯音楽プレーヤによる音楽信号の代わりに,このアンプの出力を接続すれば,周りの音でランプの点滅が変わります.用いたマイクロホンは,アイコー電子のコンデンサ・マイクロホン・ユニット「F9465AL-03」で,これは3端子のものです.図4に回路図を,写真12にマイクロホンの外観を示します.
写真10 購入したイルミネーション用LEDにはこのような基板が搭載されていた
写真11 写真10の基板を外し,製作した基板とイルミネーション用LEDを接続する
図4 マイクロホンの信号を増幅する回路
灰色の部分は図1に示した回路の左下の部分である.
写真12 コンデンサ・マイクロホン・ユニット「F9465AL-03」(アイコー電子)