コネクタ&FPC トラブル・シューティング 11連発(1) ――コネクタのピンが次から次へと折れる

田中雅史

tag: 組み込み

レポート技術解説 2006年10月12日

● 原因究明の過程

 たしかに「教材」としてはかなりパンチの効いた内容です.せいぜい150gの模型ロケット(モデル・ロケット)が200mの上空まで打ち上げられ,その間に飛行データをロギングするという内容を数ヵ月で完成させるのですから.かなり高度な技術が要求されると思いました.

 Hamana-1の優れていたところは,ベテランの技術者がその手本を見せてくれた点です.一つの製品を組み上げる際に必要な作業を記録し,それを公開しています.さらには,熟練した技術に接することができたことも大きかったと思います.SWESTの公開分科会では,ぎりぎりまでペイロードの調整作業を見ることができました.打ち上げシーケンスを遵守した点には驚きを隠せませんでした.

 原因がコネクタの破損であることはすぐにわかりました.オス側(基板側)のSMPコネクタのピンが折れてなくなっているのを確認しました(写真1-2).ピンが折れたということは,何か機械的なストレスがかかったと考えられるので,すぐにメス側(ケーブル側)のコネクタを目視で確認しましたがとくに損傷しているようすはありません.コネクタの間に異物が挟まっているようにも見えません.結局,原因がよくわからないままで,しばらくようすを見てみることにしました.しかし,やはりしばらくすると基板側のコネクタのピンがいつの間にか折れています.気がつくと4,5カ所でコネクタが破損しており,早急に対策する必要性が出てきました.

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写真1-2 ピンが折れたコネクタ(右)と正常なコネクタ(左)

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