iPodにつながるアクセサリを自作する Part2 ――二つのヘッドホンを接続できる3色LED付き分配アダプタ
●低音で緑のLEDが,高音で赤のLEDが点灯
本機には3個のヘッドホン・ジャックが付いています.これらは内部で互いに接続されており,入力と出力の区別はありません.ジャックからもらった音楽信号は,低音と高音に分離されてワンチップ・マイコン「PIC12F675」のA-Dコンバータに入り,プログラムでLEDの点灯を制御します.LEDは赤青緑の3色のLEDを内蔵したもので,原理的にはすべての色を表現できます.低音が入ると緑のLEDが明るくなり,高音が入ると赤のLEDが明るくなります.青のLEDは高音や低音の変化とは無関係にゆっくりした周期で明暗を繰り返すようにしています.
押しボタンは電池装着直後にマイコンをリセットするためのもので,押して離すと1s程度LEDが点灯して消えます.このときの色は操作のたびに変わります.何かのゲームに使えるかもしれません.
●まずは基板を用意
卵形ケースに本機を入れたい場合は写真3のように基板を8角形にします.卵形ケースに入れない場合は基板上に3個のジャックが付きますが,そのほかの部品は同じ配置でこの範囲に収まります.
●PICマイコンはICソケットに挿して使おう
写真4が,搭載する米国Microchip Technology社のワンチップ・マイコンです.わずか8ピンながらA-Dコンバータと128バイトのEEPROMを内蔵しています.このシリーズは,パソコン周辺機器から家電製品まで広く使われています.部品をキットで購入した場合はプログラムが書き込まれています.基板に取り付けてそのままずっと使うのであれば,じかにはんだ付けしてもかまいません.一方,ICソケットを介して取り付けておけば,後から別のプログラムを書き込むこともできます.
写真3 卵型ケースに入れるなら赤い線に沿って基板をカットする
写真4 Microchip Technology社のワンチップ・マイコンPIC12F675