iPodにつながるアクセサリを自作する ――音楽に合わせてぴかぴか光るLEDボックスの製作
ここでは，iPodなどの携帯音楽プレーヤから入力されるオーディオ信号に合わせ，ぴかぴかと点滅を繰り返すLED搭載ボックスを製作する．使用している部品はOPアンプや高輝度LED，汎用タイマICなどで，いずれも秋葉原などのパーツ・ショップから入手できる．（編集部）
● どこにもないものを作ろう
米国Apple Computer社のiPodをはじめとする携帯音楽プレーヤと接続して動作するアクセサリ（周辺機器）を自作しました（写真1）．電池で動き，音楽に合わせLEDランプがピカピカと点滅します．すべての部品は秋葉原などのパーツ・ショップから入手でき，はんだ付けの腕前がそこそこあれば，無調整で動作します．デザインも好みのものにできます．
写真1 製作する携帯音楽プレーヤのアクセサリ
● 必要な工具と使用部品
製作に必要な工具と使用部品は以下のとおりです．
- はんだごて：出力17W～20W程度，先の細いもの．
- 糸はんだ：径0.8mm～1mm程度．
- ニッパ，ドライバ
- のこぎり：基板切断用，目の細かいものならば木工用でも可．
- ドリル：3.2mm径の穴があけられるもの．
図1に回路図を示します．プリントアウトして，配線した個所をマーカなどで印を付けながら作業を行うと，ミスが起きにくくなります．
部品表を表1に示します．これらの部品は製作キットとして，マルツ電波でも購入できます．
図1 製作するLEDボックスの回路図 ※画像をクリックすると表示を拡大できます
| 部品番号 | 定格または 型名 |
部品の詳細 | 備考 |
| BT1 | 単四型乾電池2本 | －－－－ | －－－－ |
| C1 | 0.01μ | セラミックまたは積層セラミック・コンデンサ | －－－－ |
| C2,C9,C12,C13,C14 | 0.1μ | 同上 | －－－－ |
| C4,C3 | 4700p | 同上 | －－－－ |
| C5,C6,C7 | 1μ | 25Vまたは50Vのアルミ電解コンデンサ | 高さ5mmのもの |
| C8 | 4.7μ | 同上 | －－－－ |
| C10,C11 | 3300p | セラミックまたは積層セラミック・コンデンサ | －－－－ |
| D1,D2,D3,D4 | LED | 黄色または橙の高輝度タイプ | －－－－ |
| D6,D7 | LED | 赤の高輝度タイプ | －－－－ |
| D5,D10 | RB441Q-40 | 小信号用ショットキー・バリア・ダイオード | －－－－ |
| D8,D9 | 1S2076A | 小信号用シリコン・ダイオード | －－－－ |
| J1,J2 | EX387GLB | ステレオ用ヘッドホン・ジャック | EX345GLBでも可 |
| R1 | 1kX8 | 8個入り集合抵抗 | －－－－ |
| R2,R4,R7,R12,R16 | 1M | 1/6W （1/4Wの小型も可）5％カーボン | 茶黒緑 |
| R3,R6,R14 | 10k | 同上 | 茶黒橙 |
| R5,R8,R9,R10,R15,R17 | 100k | 同上 | 茶黒黄 |
| R11 | 22k | 同上 | 赤赤橙 |
| R13 | 1.5k | 同上 | 茶緑赤 |
| R18 | 33k | 同上 | 橙橙橙 |
| R19 | 13k | 同上 | 茶橙橙 |
| IC1 | NJM2734 | 4回路入りＯＰアンプ（電源電圧が1.8Vからと低いタイプ） | 新日本無線 |
| IC2 | ICM7556 | デュアル汎用タイマ | Intersil社など |
| IC3 | 74HC393 | デュアル16進カウンタ | －－－－ |
| 接続ケーブル | －－－－ | オス-オスのピン・プラグ（携帯音楽プレーヤとの接続に利用） | －－－－ |
| ケース | LM-100B | タカチ | 黒 |
| ユニバーサル基板 | ICB-293 | サンハヤト | －－－－ |
| 配線用ビニール・コード | －－－－ | 被覆込みで径1mm以下の細いもの | －－－－ |
| エンパイア・チューブ | －－－－ | 配線の絶縁とＬＥＤのはかま用 | －－－－ |
| φ2.6X5セルフタッピング・ビス | －－－－ | 基板取り付け用に2本 | ケースに付属する場合もあり |
表1 部品表
●低音で赤のLEDが，高音で黄色のLEDが点滅
本機には2個のヘッドホン・ジャックが付いていますが，内部では互いに接続されていて，入力・出力の区別はありません．ジャックからもらった音楽信号はアナログICで増幅されます．これは，ディジタルICを動作させるためです．この際，振幅制限を行って強弱の度合いを抑えています．処理された信号は低音と高音に分離します．低音側は赤のLEDの点灯状態を変化させる信号，高音側は黄色いLEDの点滅周期を短くさせる信号です．
