TCP/IPプロトコル・スタックの省メモリ開発事例(後編) ――ROM 8Kバイト,RAM 0.5KバイトにTCP/IPプロトコル・スタックを収める

浅井 敬,佐藤 剛,坂本直史

tag: 組み込み

技術解説 2004年12月28日

1.さらなる省メモリ化への挑戦

 R8C/Tinyシリーズ(開発当時はR8C/11グループが最新の製品だった)に内蔵されているメモリは,ROMが最大16Kバイト,RAMが最大1Kバイトです.アプリケーション・プログラムのメモリ使用量を考慮すると,TCP/IPプロトコル・スタックのメモリ使用量は,それぞれ8Kバイト,0.5Kバイト程度に抑える必要があります(図1)

 今回の開発では,想定される課題が前回の開発とは正反対になりました.RAMの使用量については,送受信するパケットの最大サイズを制限し,転送速度をある程度犠牲にすることにより,所望のサイズに低減できる見通しが立ちました注2.一方で,ROMの使用量を大幅に低減するには,これまで実装していた機能を一から見直す必要がありました.

 注2;IPパケットの最大サイズを1,500バイトから104バイトに制限した.これに伴い,転送速度は約1/15になると見積もった.また,最大サイズについてはカスタマイズできるようにTCP/IPプロトコル・スタックを設計した.

f01_01.gif
図1 さらに使用量を抑える必要がある

組み込みキャッチアップ

お知らせ 一覧を見る

電子書籍の最新刊! FPGAマガジン No.12『ARMコアFPGA×Linux初体験』好評発売中

FPGAマガジン No.11『性能UP! アルゴリズム×手仕上げHDL』好評発売中! PDF版もあります

PICK UP用語

EV(電気自動車)

関連記事

EnOcean

関連記事

Android

関連記事

ニュース 一覧を見る
Tech Villageブログ

渡辺のぼるのロボコン・プロモータ日記

2年ぶりのブログ更新w

2016年10月 9日

Hamana Project

Hamana-8最終打ち上げ報告(その2)

2012年6月26日