米国の組み込み展示会ではPDAが大活躍,日本のケータイはこれからが本番 ――Embedded Systems Conference San Francisco
2001年4月9日~13日,米国カリフォルニア州San FranciscoのMoscone Centerにおいて,組み込みシステム設計に関する展示会「Embedded Systems Conference San Francisco」が開催された.米国ではPalmなどのPDAがビジネス・ツールとして受け入れられている.Embedded Systems Conference San Franciscoの会場でもPDAを利用した展示やプレゼンテーションが目立った.一方,日本で普及している携帯電話については評判はいま一歩.しかし,将来的には,携帯電話も米国市場に受け入れられるだろうと,筆者は見ている.(編集部)
日本の3倍はあるかと思える広い歩道.路上に違法駐車しているベンツ.鶏を頭に載せ,街頭に座り込みじっとなにかを待っている男.携帯電話で忙しそうに商談を取り交わすビジネスマン.San Franciscoはたくさんの顔をもつ都市です.
まず,筆者がEmbedded Systems Conference San Francisco(図1)に出席した目的を述べます.筆者は,純国産の組み込みソフトウェア開発ツール(状態遷移表ベースの組み込み向け上流CASEツール)を開発しているエンジニアです.筆者らが開発したツールが,米国においてどの程度受け入れられそうかを自分の目で確認するために,San Franciscoにやってきました.日本で支持を得たツールを米国にもちこんで,どのような評価が下されるのか,たいへん興味深く,楽しみなことでした.
〔図1〕 Embedded Systems Conference San Franciscoの会場風景
San Francisco Moscone Centerの南ホールを使って行われた.ITバブルが崩壊したせいか,昨年(2000年)の9月にSan Jose(シリコンバレー)で開催されたときより出展社や参加者の数がやや減ったという.