Tech Village写真館:日本科学未来館 メディアラボ 第12期展覧会「現実拡張工房」

Tech Village編集部

●アニメーションがブロックの上を飛んだりはねたり

 積み上げられたブロックの上に現れた,アニメーションのひよこ.手を差し伸べると,手の上に乗ります.ブロックを積み替えると,新しく積まれたブロックの高いところに飛び上がります.

 

写真14 ブロックの上に飛び乗るアニメーションのひよこ

 

 

 ひよこの影がリアル感をかもし出していますが,あくまでひよこは映像なのです.この展示「でるキャラ」は,「MARIO(Mid-air Augmented Reality Interaction with Objects)」という研究成果を展示したものです.

 しくみは次のようになっています.ブロックを置いた台の奥に,45度の角度でプレートが設置されています.このプレートは,プレートを対称面として被写体からの入射角に等しい角度でプレートの反対側に空中結像します.そこで,台の向こう側にディスプレイを設置し,映像を表示したディスプレイを上下させることで,空中結像するひよこの出現位置を調整しているのです.

 

写真15 「MARIO(Mid-air Augmented Reality Interaction with Objects)」のしくみ

 

 

 ユーザの手やブロックがどの位置にあるのかなどの情報は,ブロックの上部に設置したKinectの3D深度センサによって認識しています注2.また,ひよこの影は,ブロックの上部に設置した別のプロジェクタで投影しています.

注2:Kinectの3D深度センサのしくみについては,記事「Kinect for Windowsで機器を作るヒント(1) ―― ジェスチャも音声も認識できる」の2ページ目を参照のこと.
http://www.kumikomi.net/archives/2012/05/ep05knc1.php?page=2

 

 苗村研究室は,情報メディア・コンテンツ技術について,システムの設計・実装からその成果によってもたらされる人々の新たな体験の評価までを行っています.苗村氏によると,特に「子どもを喜ばせたい」という子ども目線の意識が研究室のメンバに定着しているそうです.本展覧会の展示期間はちょうど夏休みの時期ともかぶっているので,来館する子どもたちがどのような反応を見せるのか,今から楽しみですね.

 また,展示期間内にも展示内容は少しずつバージョンアップする予定だとのこと.何度か訪れてみるのも楽しそうです.

 

参考文献

 

 

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