HEMS機能を備えたメディア・ゲートウェイやマシン・ビジョン向けのボードを展示 ―― 第16回 組込みシステム開発技術展(ESEC)
2013年5月8日~10日,東京ビッグサイト(東京都江東区)にて,組み込み技術の総合展示会「第16回 組込みシステム開発技術展(ESEC)」が開催された(写真1).主催はリード エグジビジョン ジャパン.本展示会は,複合展示会「2013 Japan IT Week 春」の展示会の一つと位置付けられている.
写真1 会場受付のようす

●ちょっと未来の「HEMS」&「メディア・ゲートウェイ」を展示
イノテックは,アイティアクセスとインテルの協力のもと,Atom CE5300プロセッサを搭載したシステム「HEMS Media Gateway」を展示した(写真2).本システムは,セットトップ・ボックス機能に加えて,テレビ映像のマルチデバイス視聴や,「DTCP+」による外出先からのリモート・アクセス機能,NAS(Network Attached Storage)機能,HEMS(Home Energy Management System)機能などを備える.本システムは,4K×2K映像やH.265(HEVC),ECHONET-Lite,HTML5などにも対応している.
写真2 イノテックの「HEMS Media Gateway」
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●画面表示に特化した評価ボードでフルHDのH.264動画を再生
アットマークテクノは,画面出力(表示)機能に特化した評価ボード「Armadillo-840」を展示した.本ボードはルネサス エレクトロニクス製のアプリケーション・プロセッサ「R-Mobile A1」を搭載しており,H.264とAACのエンコード/デコードに対応するミドルウェア(AVコーデック・ミドルウェア)が標準で付属する.フルHDサイズ(1920ピクセル×1080ピクセル)のH.264動画も再生可能.
R-Mobile A1には,メインCPU(ARM Cortex-A9コア)のほかに,リアルタイム制御用のサブCPU(SH-4A)が搭載されている.このサブCPUやビデオ・プロセッサ「VCP1」,サウンド・プロセッシング・ユニットなどのハードウェアを活用することで,メインCPUに負荷をかけずに動画を再生できるという.HDMIにも対応しており,大画面出力のディジタル・サイネージなどにも利用できる.ボードの両面に100ピンと60ピンの拡張インターフェースを搭載しており,LCDタッチパネル・インターフェース(最大1440ピクセル×900ピクセル)やカメラ・インターフェースにも対応している.
●マシン・ビジョン向けのGビットEthernetインターフェース・ボード,PoEにも対応
アバールデータは,マシン・ビジョン向けのGビットEthernetインターフェース・ボード「APX-3404」を展示した(写真4).本ボードは,PoE(Power over Ethernet)に対応したGビットEthernetインターフェースを4チャネル搭載している.4台のカメラを接続でき,PoE対応カメラを自動認識して電源を供給できる.