バイク・レースやダンス，球技，釣りなど，センサやカメラを駆使した体感型業務用ゲーム機が続々 ―― ジャパン アミューズメント エキスポ 2013

　ゲーム・センタや遊戯施設などに置かれるアミューズメント機器の展示会 「ジャパン アミューズメント エキスポ 2013」が2013年2月15日～16日に幕張メッセ（千葉県千葉市）で開催された（写真1）．最新のビデオ・ゲーム機器やシミュレーション・ゲーム機器，メダル・ゲーム機器，クレーン・ゲーム機器などが展示されていた．

写真1　ジャパン アミューズメント エキスポ 2013の来場者登録所

　興味深かったのは，身体の動きをカメラやセンサなどで取り込んでリアルタイムに反応したり，顔写真を撮影してゲームのモニタに表示したりするゲーム機器である．バーチャルな環境を駆使することで，リアル（現実）と同様の，あるいはリアルを超えた遊びを提供していた．

●用具なしにコートでスポーツを楽しむ

　特に注目したのは，加賀アミューズメントが展示していたバーチャルなスポーツ・ゲーム機器「e-SPORTS GROUND」である（写真2）． 4m×6.4m×2.8mのコートでまったく用具を使わず，身体を動かすだけでさまざまなスポーツ（ゲーム）を楽しめる．プロジェクタやカメラ，スピーカなどを組み合わせて実現した．開発元はエウレカコンピューター．

写真2　バーチャルなスポーツ・ゲーム機器「e-SPORTS GROUND」の説明パネル

※ 以下の写真をマウスでクリックすると拡大します


 

　展示ブースを見学したときには，「eスポーツ・ボール」と呼ぶ，対戦型のエアホッケーに似たゲームを来場者が試遊していた（写真3）．床面に光で描かれたボールのようなマークを足で蹴り合う．ボールがプレーヤの後ろに抜けると，1ポイントを相手に与える（写真4）．コートの側面はエアホッケーと同様に，ボールが跳ね返る壁となっている．

写真3　「eスポーツ・ボール」（エアホッケーのようなゲーム）を試遊しているところ

2名対2名で対戦中．手前のプレーヤの足元にボールとその軌跡，プレーヤの位置が緑色の光で描かれている．

写真4　左側のチームが失点したところ

白色の光で両チームの得点（2点ずつで同点）が表示されている．

●8名が同時に魚釣り

　バンダイナムコ ゲームスは，バーチャルな魚釣りを楽しむメダル・ゲーム機器「釣りスピリッツ」を展示した（写真5）．55インチの大型液晶カラー・ディスプレイを2枚使った大きな画面に海中の様子を表示している．プレーヤは釣竿を模擬したコントローラ「サオコン」を手に持って遊ぶ（写真6）．サオコンは動きセンサと振動アクチュエータを内蔵する．サオコンを投げ入れると表示画面に糸と浮きが現れる．浮きが海中の魚に引っ掛かるとヒットし，サオコンが振動する．そこでサオコンのリールを巻き取ることで，魚をたぐり寄せて釣り上げる．

写真5　バーチャルな魚釣りを楽しむメダル・ゲーム機器「釣りスピリッツ」

写真6　釣竿を模擬したコントローラ「サオコン」を持って釣りを試している様子

　1台の機器にサオコンは8個レイアウトされており，最多で8名のプレーヤが同時にバーチャルな釣りを楽しめる．また，釣果に応じてメダルを獲得できる．本体の外形寸法は2475mm×2275mm×925mm，本体の重量は690kg，消費電力は1200W．

　同社はまた，海外市場向けのバイク・レース・シミュレーション・ゲーム機器「DEAD HEAT RIDERS」を参考展示していた（写真7）．自動車レース・シミュレーション・ゲーム機器「DEAD HEAT」のバイク版に相当する．カメラを内蔵しており，プレーヤの顔写真を撮影して取り込み，レース画面に顔写真を表示する．通信対戦に対応しており，プレーヤの顔写真を対戦者同士が視認することで，レースがさらに白熱したものになるという（写真8）．なおコントローラはバイクの筐体を模擬したもので，プレーヤはコントローラにまたがり，スロットルで加速し，ブレーキで減速し，コントローラを左右に傾けることでコーナリングする．

写真7　バイク・レース・シミュレーション・ゲーム機器「DEAD HEAT RIDERS」の表示画面

写真8　レース中の画面例

自分を含めた対戦者の顔写真が表示されている．