シロアリ防除や被災者捜索など,お役立ちロボットが大集合 ―― 第3回ROBOTECH
ロボット技術に関する専門展示会「第3回 ROBOTECH(次世代ロボット製造技術展)」が2012年7月11日~13日に東京ビッグサイト(東京都 江東区)で開催された(写真1).シロアリ防除ロボットや被災者捜索ロボット,高圧送電線点検ロボット,FA用ロボット・ハンド,車いす用ロボット・アームなどの実用的なロボットの展示が注目を集めていた.
●シロアリ防除ロボットが床下15cmの空間を移動
シロアリ防除サービスを提供している企業アサンテは,車高が15cmと低いシロアリ防除ロボット「ミルボIV」を開発し,実物を動作展示していた(写真2).同社は2007年3月にシロアリ防除ロボット「ミルボ」を開発して以降,継続的に改良しており,今回のロボットは4世代目となる.基本的な構造は,直方体のボディに4個の車輪を付けたもの.カメラで前方を確認しながら住宅の床下を走行し,薬剤(シロアリの駆除と予防を兼ねた薬剤)を散布する.
「ミルボIV」は先代の「ミルボIII」(写真3)に比べて車高を5cm低くして15cmとし,より低い床下を走行できるようにした.また,車輪を4輪とも独立して動く独立駆動として,起伏のある地形での走行を容易にした.操作者はロボットのカメラを通して映像をモニタで見ながら,コントローラを操作してロボットを動かす.ロボットとコントローラの間はケーブルで接続されている.ロボットの外形寸法は幅30cm×奥行き48cm×高さ15cm,重量は15kgである.コントローラの外形寸法は50cm×50cm×50cm,重量は15kg.