「三菱i-MiEVエボ」がデモ走行,レーシング・カーはEVが主役になるかもしれない!? ―― 全日本袖ヶ浦EV50Kmレース大会(4)
●i-MiEV Evolutionが袖ヶ浦でデモ走行
多くの人がピット前あるいはピット上に集まる中,増岡ドライバが乗ってデモ走行が行われた(写真6~写真8).まず1周してホーム・ストレートに全速で入ってきたと思った途端,急ブレーキ(最初は回生ブレーキだったのかもしれない)をかけ,ポール・ポジションのグリッド位置にピッタリと停止した.EVであるためエンジン音がないので,ブレーキ音がやたらと大きく響く.
写真8 ドライバの増岡 浩 氏
パジェロ・エボに搭乗してダカール・ラリーで2連覇したのは忘れられない.
しかし,その後は無音だ.タイミングをはかってゴー! エンジン車であれば,エンジンの轟音がスタートの緊張感を高めるのだが,EVではそれがない.スッと出たと思った瞬間に加速が増し,アッという間に第1コーナから消えてしまった.まもなく1周してホーム・ストレッチに戻ってきた.先ほどからテスラやリーフ,i-MiEVの走りも見ていたのだが,レーシング・カーはまったく走り方が異なる.ゴール・ラインを通過したと思ったら,スピン・ターンして停車した.EVの反応が速いことをアッピールしたのだろうか.どよめきが起こった.ラップタイムは1分17秒13だった.もちろん本気モードのドライビングではないのだが,これだけ走るのだから本番を期待しよう.
レースの本番は7月8日である.果たして今年の総合優勝にEVは駆け上がれるのか?
●参考URL
(1) Pikes Peak International Hillclimb(パイクスピーク・レース)のWebサイト.
(2) 三菱自動車;三菱自動車,「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」参戦体制を発表 ~『i-MiEV Evolution』でパイクスピークに挑戦 ~(プレス・リリース).
(3) 電気自動車普及協議会 APEV;TEAM APEVのWebサイト.
(4) TEAM SHOW;Show Aikawa World Rally TeamのWebサイト.
(5) 横浜ゴム;横浜ゴム,オリジナル制作の電気自動車(EV)と低燃費タイヤで 世界で最も過酷なヒルクライムレースに参戦 (プレス・リリース).
(6) XaCAR;ザッカー編集部スタッフのリレーコラム:これからは電気自動車(パイクスピーク・レース関連記事が多い).
(第5回に続く)
まの・もとき