EVの省エネ技術を競う「エコノムーブ2時間耐久レース」がスタート ―― 全日本 袖ヶ浦EV50Kmレース大会(2)
●フリー走行が終わり,スタート・グリッドに並ぶ
シングル・シータにも15分間のフリー走行がある(自前で持ってきたバッテリで走行する).その後,45分後に決勝レースである.その間にバッテリを支給されたものに交換する.チェックする審判員がピット間を行き来している.
シングル・シータ・エコランの決勝レースは2時間という長丁場だ.車とピットの間は携帯電話でやりとりすることが認められている(写真7~写真9).
写真8 決勝レースでスタート・グリッドに並んだエコノムーブたち(その1)
写真9 決勝レースでスタート・グリッドに並んだエコノムーブたち(その2)
●2周目に入ったところで,周回遅れが
スタート・フラッグが振られて決勝レースが始まった.すぐに,速い車と遅い車が分かれる.最初の第1コーナの緩やかな坂で,どれくらい余裕をもって昇れるかで,上位に入る車かどうか,その基本性能を見極めることができたと感じた.
トップに躍り出たのはアヒルエコバレーシング東郷チームのPursuiter号だ.速い! 1周目のラップは3分32秒238だった.平均速度は37km/時だから最高速度では50km/時以上だったのだろう.
一方,東京工業大学Meisterチームのルーモス号は,フリー走行ではまずまずの走りだったように思うが,決勝本番では何らかのトラブル発生か,パワーが出ていないようだ.最初の第1コーナの坂で苦労しているらしい.ピット上のデッキからは見えないが,タワーからの場内放送は,「止まるかもしれない」と言っている.
トップが2周目に入ったところで,周回遅れが出てきた(写真10).トップのPursuiter号も2周目から少しスピードが落ちてきた.先行逃げ切りの作戦か,ちょっとパワーを使いすぎたのか...(写真11).
写真10 Pursuiter号(アヒルエコバレーシング東郷チーム)は早くもメイン・スタンド前で周回遅れのデルタ11号(中野立志館高校)を抜いた
写真11 Pursuiter号は快調に走行
このままゴールするのか?
「リタイアかも」と思われたルーモス号がメイン・スタンドに戻ってきた.1周目のラップ・タイムは8分9秒だ.ちょっとヨレヨレすぎる.もう1周して戻ってこられるのか....
しかし2時間は長い.まだ15分しか経っていない.
(第3回に続く)
まの・もとき