超薄型パソコンや第5世代高速無線LANなど,明日の生活を変革する機器とデバイスに注目 ―― 2012 International CESレポート

福田 昭

tag: 組み込み 半導体

レポート 2012年1月20日

●スマートフォンにIntel社のプロセッサが入る

 最大手プロセッサ・メーカの米国Intel社は,同社のプロセッサや周辺LSIが採用された超薄型パソコン「Ultrabook」を数多く展示し,来場者の関心を集めていた(写真5).また,Atom系プロセッサを搭載したスマートフォンを展示していた(写真6).スマートフォンへの来場者の関心はあまり高くなかったが,これまでスマートフォンといえば英国ARM社のARM Cortex-A系コアを搭載した製品が主流だった.そこにAtom系プロセッサが搭載されたのは比較的大きな出来事だといえる.

 

写真5 超薄型パソコン「Ultrabook」が来場者の関心を集めていた

 

 

写真6 「Atom Z2460」プロセッサを内蔵した米国Lenovo社のスマートフォン「K800」

 

 

 ただし,展示されていたスマートフォンは携帯電話機メーカの製品ではない.パソコン・メーカであるLenovo社のモデルで,「K800」の型名が付いていた.搭載したプロセッサは「Atom Z2460」である.K800はLenovo社とIntel社の協力関係の成果であることを,展示ブースではアピールしていた(写真7).

 

写真7 Lenovo社とIntel社の協力によって「Intel inside」のスマートフォンが誕生したことをアピール

 

 

●車載情報システムに高性能ARMプロセッサを載せる

 グラフィックス・プロセッサの大手メーカである米国NVIDIA社は,同社の大規模プロセッサを自動車分野に応用した事例を展示していた.一つは,車両周囲の全方位モニタ・システムに「Tegra3」プロセッサを応用した事例である(写真8).車載部品の大手メーカであるLear社がシステムを開発した(写真9).

 

写真8 車両周囲の全方位モニタ・システムが運転者を支援

 

 

写真9 全方位モニタ・システムの開発ボード

「Tegra3」プロセッサを搭載した.

 

 

 もう一つは,車両情報表示システムに「Tegra2」プロセッサを応用した事例である(写真10).メディア・タブレットに各種の情報を一括表示してみせていた(写真11).なお,ARM Cortex-A9コアを5個内蔵した最新世代のプロセッサ(厳密には,5個のうちの4個が同期して動くクアッド・コア・プロセッサ)が「Tegra3」,同じコアを2個内蔵した前世代のデュアル・コア・プロセッサが「Tegra2」である.

 

写真10 「Tegra2」プロセッサを搭載した車両情報表示システムの説明パネル



 

 

写真11 メディア・タブレットに運転者向けの情報を一括表示

 

 

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