モバイル・タブレットやシンクライアント,電子ブック・リーダなどの分野でi.MXプロセッサの需要が拡大 ―― FTF(Freescale Technology Forum) Japan 2010
最後にゲスト・スピーカとして登壇した日産自動車 企画・先行技術開発本部 環境・エネルギー技術 エキスパートリーダーの上田 昌則氏は,同社の電気自動車への取り組みとして,CO2の削減,電気自動車(EV)の役割,同社の電気自動車LEAFの技術について講演した(写真7).

写真7 講演を行う日産自動車 企画・先行技術開発本部 環境・エネルギー技術 エキスパートリーダーの上田 昌則氏
●ZigBeeで家庭の電力消費を制御する
テクノロジ・ラボのコーナには,フリースケールやパートナ/スポンサ企業による58の展示ブースが並んだ.その一つでフリースケールは,ZigBee Smart Energy 1.0/ZigBee Home Automation 1.0によって家電機器の制御や電力測定などを行う「ホーム・エナジー・ゲートウェイ」のデモンストレーションを行った(写真8).これは室温や天気情報,消費電力をモニタするシステムである.過去3カ月の電気使用料金を比較したり,各家電機器の消費電力をリアルタイムに確認したりできる.また,各家電機器が特定の時間に作動/停止するように設定することも可能.例えば,電力会社が電力ピーク情報を各家庭に配信して,同時にその時間帯は,各家庭の家電機器を省エネ・モードで動作させる(エアコンの設定温度を上げるなど),といったことも実現できる.
写真8 ホーム・エナジー・ゲートウェイ
同社は,こうしたゲートウェイのリファレンス・デザインを提供しており,スマート家電やメータ類のネットワーク化,スマート・グリッドの構築を支援しているという.
●タッチパネル液晶搭載機器の開発キットを展示
ソフィアシステムズは,i.MX51(ARM Cortex-A8)を搭載した評価ボード「Collage-MX51」を展示した(写真9).タッチパネルや音声入出力機能を備えている.外形寸法は143mm×100mm×39mm.Windows CEとLinuxの2種類のBSPが標準で添付され,設計情報も付属している.
写真9 ソフィアシステムズの「Collage-MX51」
各種拡張コネクタを使用することで,最終製品に近いプロトタイプの開発を短期間で実現できるという.本プロトタイプを使用すると,ハードウェア開発が完了する前にソ フトウェア開発を始められるので,開発期間を短縮できる.OSについては,SDブートが可能.Windows CE用とLinux用の2種類のSDが標準で添付されるので,OS起動プロセスと切り離してアプリケーション開発に着手できる.
オプションとして,WiMAXモジュールを搭載したモデルも用意されている.
きたむら・としゆき
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