Freescale JM Badge Boardを使ってSensor and Locationプラットフォームを動かす ―― センサ応用システムの開発を助けるWindows 7の新機能

日高 亜友

tag: 組み込み Interface

技術解説 2010年7月 1日

●デモ・プログラムを実行する

 デモ・プログラムの詳細な使い方は,日本語マニュアル「Badge Board User's Manual (Japanese) 」に掲載されています.これは,Badgeボードのホームページの左側のメニューにある「Badge Board References」をクリックして表示される参考資料ページに存在します.

 ただし,日本語マニュアルには分かりにくい点もあるので,補足しながら説明します.

 

●ゲーム・デモが付いているスタンドアロン・モード

 スタンドアロン・モードでは,デモ・プログラム起動時のメッセージ内容編集とスクロール表示速度変更のほかに,5種類のアプリケーションを起動できます.

 デモ・プログラムを使用するためには,電源SWをONにしたあと,E1からE4までの左側のボタン(図2)にゆっくりと指で上から下にスライドするように触れて,ロックを解除します.すると「Demos」のメッセージが流れるので,E1からE7までのボタンに触れてメニュー選択を行います.E8ボタンで終了します.

1) E1 ボタン(メッセージ内容編集)

 電源投入時に表示するメッセージを編集します.自由な英数字をマトリックスLEDにスクロール表示できるので,簡易的なメッセージ・ボードとして利用できます.

2) E2 ボタン(スクロール表示速度変更)

 表示メッセージをスクロールする速度を設定します.設定した速度は電源断後も記憶しています.

3) E3 ボタン(SHAKE IT!)

 「 1 .. 2 .. 3 SHAKE IT! 」のメッセージを表示したあと,ボードを振って加速度センサで検知した加速度の強さを表示します.

4) E4 ボタン(Tilt)

 ボードの傾きによってマトリックスLED上を動くドットを動かす,加速度センサを利用したゲームです.

5) E5 ボタン(The Magic Badge)

 マニュアルの説明では分かりにくいのですが,加速度センサを利用した占いです.「The Magic Badge」のメッセージがスクロールされている間に,占ってもらう質問を念じながらBadgeボードを振ります.すると,その質問に対する占いの結果がスクロール表示されるという仕組みです.占った結果の答えは1回しか表示されないので,見逃さないようにしましょう.

6) E6 ボタン(Paddle Ball)

 マトリックスLEDの中でパドルを左右に移動して,落ちてくるボールを打ち返すゲームです.E1 ボタンで終了します.

7) E7 ボタン(Side Ball)

 マトリックスLEDの左右に表示されるパドルをそれぞれ上下させることで,ボールを打ち返すピンポン・ゲームです.2人で遊ぶことも可能です.

 

●マウス操作や音階出力に対応するUSBモード

 USBモードについては,最新の英語版のマニュアルには正しく記載されているのですが,日本語版のマニュアルのUSBモードの説明には誤りがあります.電源SWをOFFにしてからUSBコネクタに接続します.まず「Press E4 for Bootloader」のメッセージが消えるか,メッセージ表示中にE4以外のボタンに触れると,USB充電モードになります.USB充電モードでは,充電状態を表示する赤色Charge LED(図2)が点灯している場合は充電中で,緑色LEDが点灯していれば充電完了です.

 次にE5ボタンに触れると,加速度センサを利用したマウス・モードになり,Badgeボードをマウスとして使えるようになります.E5ボタンではなくE8ボタンに触れるとWindowsセンサ・モードになり,加速度とタッチSWをSensor and Location プラットフォームのセンサとして使えるようになります.ほかのボタンに触れるとスタンドアロン・モードになります.

 マウス・モード動作中にE8ボタンに触れると,音楽モードになります.E1~E8ボタンで音階を鳴らすことができます.音楽モードはUSBコネクタを外して電源を切ることで終了します.

 ここまでは,デモ・プログラムの説明でした.デモ・プログラムの代わりにLEDサンプル・プログラム(LEDApp_RevC_Green.S19)を書き込むと,タッチSWボタンに触れることで,LEDを表示するLEDデモ・プログラムが起動します.LEDデモ・プログラムの構造は単純で,CodeWarrior V6.3のSpecial Editionを使用してソース・コードからmakeできるので,自分でプログラムを作るときの参考になります.

 

組み込みキャッチアップ

お知らせ 一覧を見る

電子書籍の最新刊! FPGAマガジン No.12『ARMコアFPGA×Linux初体験』好評発売中

FPGAマガジン No.11『性能UP! アルゴリズム×手仕上げHDL』好評発売中! PDF版もあります

PICK UP用語

EV(電気自動車)

関連記事

EnOcean

関連記事

Android

関連記事

ニュース 一覧を見る
Tech Villageブログ

渡辺のぼるのロボコン・プロモータ日記

2年ぶりのブログ更新w

2016年10月 9日

Hamana Project

Hamana-8最終打ち上げ報告(その2)

2012年6月26日