プリント基板にUHF帯ICタグを形成する技術やFelicaモジュールなどに注目 ――IC CARD WORLD 2009/ライティング・フェア 2009
●白熱電球の調光器をLED電球の調光に転用
このほか「IC CARD WORLD 2009」と同時に,照明の製品と技術に関する展示会「ライティング・フェア 2009(第9回 国際照明総合展)」(主催:日本照明器具工業会/日本経済新聞社)が開催された.出展社数は134社,出展小間数は518小間であった.
電子部品商社のマクニカ グラビス カンパニーは,白熱電球用の調光器を発光ダイオード(LED)の調光に使用できるLEDドライバIC「LM3445」を展示した.展示ブースではこのICドライバを使った調光を実演していた(写真12,13).
[写真12] LEDドライバIC「LM3445」
奥が調光器.上部のつまみを回して明るさを変える.透明なケースの中にはLEDドライバIC「LM3445」を実装したボードが入っており,白熱電球用調光器をLEDの調光に使用している.
[写真13] 調光の実演に使用した回路
LM3445は,米国National Semiconductor社が開発したICである.LEDを使った電球(電球型LEDランプ)の調光にはPWM変調がこれまで使われていたが,PWM変調だとちらつきが発生するのに対し,今回の方式では,ちらつきのない調光を実現できるという.
LEDベンダである韓国のSeoul Semiconductor社は,交流電源で直接駆動できる白色LED「Acriche」を展示していた.発光色には「Pure White」と「Warm White」がある.入力電圧では100V品,110V品,220V品,230V品を用意した.寿命は約35,000時間(写真14).展示ブースでは,来場者がスイッチを押すと白色LEDが光るパネルを展示していた(写真15).白色LEDの発光はかなり強く,見つめるのがつらいほどだった.
[写真14] 「Acriche」の主な仕様
[写真15] 入力電圧が表示され,白色LEDが光るパネル
東芝ライテックは,電球型LEDランプ「E-CORE(イー・コア)」シリーズを展示して来場者の関心を引いていた.特に,一般白熱電球と差し換えが可能で40W相当の明るさを有する「LEL-AW4」の点灯展示が注目を浴びていた(写真16,17).「LEL-AW4」の消費電力は4.3Wしかない.白熱電球の消費電力がおよそ36Wなので,約8分の1に相当する.2009年3月18日に発売する予定である.価格は10,500円(税込み).なお,展示されていた白熱電球の価格は168円.
[写真16] 一般白熱電球型LEDランプ「LEL-AW4」の説明パネル
[写真17] 白熱電球(左)と一般白熱電球型LEDランプ「LEL-AW4」(右)の比較
ランプの下に表示された数値は消費電力.
「LEL-AW4」の寿命は4万時間と長い.白熱電球の寿命は1000~1500時間なので,1500時間と仮定しても電球型LEDランプは26倍もの寿命があることになる.なお蛍光灯の寿命は6000~1万時間である.
このほか,ミゼットレフ電球型LEDランプ「LEL-SL5」も展示していた(写真18)。寿命は2万時間。価格はオープン価格としていた。
[写真18] ミゼットレフ電球型LEDランプ「LEL-SL5」の内部.
変圧器やコンデンサなどが見える.
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