初めての技術系コミュニティ活動(3) ―― 情けは「人のため」ならず

前川 直也

 情けは人のためならず,でもやっぱり人のため,そしてまた自分のため.こんな素敵なループが回っているのがコミュニティです.そして,本当にたくさんの人たちが,このループにどっぷりはまりながら成功していっています.そして,こんなループがソフトウェア業界や組み込み業界を支えていることは間違いない事実なのです.

 とある方が筆者を紹介するときに「いろんな人を集めて新しい活動を立ち上げ,うまくいくと次を立ち上げるさすらいの旅人」と表現してくださったことがあります.あながちうそでもなく,ぐうの音も出ませんでしたが,もともと家族や周りの同僚,そして自分自身をどうすれば幸せにできるかという自己中な動機で,同じ思いの人を集めるというのが好きなのは確かです.でも,必ずこの「情けのループ」が回り始めているかどうかを確かめながら,次のアクションにつなげます.つまり,もうほっといてもループが回っているわけですので,もう一度自己中な判断に戻れるわけなのです.

●「成功のための条件」を学んでも成功しない理由とは

 ここまで書いておきながら何なのですが,「成功の条件」とか「正のループを回す」とか,よくこんな記事を見かけるかと思います.このコラムもその一つです.筆者自身,同僚たちにもこのループにはまってほしくて,こんな話をよくしています.

 でもね....間違いなく言えるのは,聞いただけではダメなのだ,ということです.あたり構わず空から降ってくるチャンスをゲットできるのに,そこから本当に動き出して,成功を体験できた人はごくごく一握りなのです.

 かの有名なガネーシャの言葉.

 なぜ成功したい人は意識を変えようとするのか?
「それは,意識を変えることはラクだからだよ.思うだけでいいからね」
 なぜ成功しないのか?
「意識だけ変えて行動しないからだよ」
「夢をかなえるゾウ」より)

 一度,だまされてみてください.実際に参加して「やっぱりだまされたね」でもいいのです.きっと非常に高い確率で,ご自身の中にある「自分探しの種」に,無農薬の天然肥料が入った水をかけてもらえるはずなのです.その後の成長ったらもぅ...(後はご自身で体験してみてください!).自分の成長を,ちょっと引いたところから眺めてみる.とっても楽しいですよ.筆者自身の分岐点も,実は自分自身が思い込んで眺めるために,自然にできた仕組みなのかもしれませんしね.

 皆さまのちょっとした勇気と,今後のご発展をお祈りしております.まだまだ成長中の前川より.


◆筆者プロフィール◆

maekawa.jpg
前川 直也(まえかわ・なおや).業務システム開発,組み込みソフトウェア開発を経験し,現在は現場密着型のSEPGとして組み込み開発現場の改善を推進する立場.社内の研修センターで,アジャイル研修やチーム・ビルディング研修の講師も担当する.Project Facilitation Project(PFP),XPJUG関西,PS研究会などのコミュニティで活動しながら,執筆活動にも励んでいる.箏と三味線の師匠でもあり,日本文化とプロジェクトの関連を模索中.

組み込みキャッチアップ

お知らせ 一覧を見る

電子書籍の最新刊! FPGAマガジン No.12『ARMコアFPGA×Linux初体験』好評発売中

FPGAマガジン No.11『性能UP! アルゴリズム×手仕上げHDL』好評発売中! PDF版もあります

PICK UP用語

EV(電気自動車)

関連記事

EnOcean

関連記事

Android

関連記事

ニュース 一覧を見る
Tech Villageブログ

渡辺のぼるのロボコン・プロモータ日記

2年ぶりのブログ更新w

2016年10月 9日

Hamana Project

Hamana-8最終打ち上げ報告(その2)

2012年6月26日