コネクタ&FPC トラブル・シューティング 11連発(9) ――めっきリード用の配線を切っただけなのに動作が不安定

千葉敦史

tag: 組み込み

技術解説 2006年11月10日

 ここでは,コネクタやフレキシブル・プリント基板(FPC)などにかかわる11項目のトラブル対策事例を紹介する.今回その第9回目である.  (編集部)

症状

 FPCのコネクタ挿入部などの導体露出部に施される金めっきは,表面処理を行うために,その工法によってはFPC上にめっきリードが必要です.

 めっきリードは,FPCの配線のつごうなどにより,複数の信号線を1本にまとめて接続します.そして,めっき作業後,複数の信号線を独立させるために断線穴を開け,切断するケースがあります.そのFPCを製品に組み込み,電源を投入しましたが,ある機能が動作しないことが発覚.しかも,動作する製品もあれば,動作しない製品もあったのです.

● 原因究明の過程

 調査の結果,めっきリード断線穴の配置に原因がありました.このFPCは両面FPCであり,グラウンド強化のため,めっきリードの裏面は全面的なグラウンドべたパターンになっていました.つまり,FPC製造工程においてめっきリード断線穴を機械的な穴あけ加工で行ったため,その加工の際の「ばり」や「かえり」が,裏面のグラウンドべたパターンと短絡してしまったのです.図9-1(a)に問題が発生したときのFPCの状態を示します.問題が発生していなかったFPCは,偶然にもめっきリードのばりやかえりが,グラウンドべたパターンに接触していないものでした.

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