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富士通セミコンダクター,DSPやFPUを備えるARM Cortex-M4コア内蔵マイクロコントローラ84品種を発売
ニュース 2013年6月6日
富士通セミコンダクターは,ARM Cortex-M4コアを内蔵したマイクロコントローラ「FM4ファミリ」を発売する.第1弾として,「MB9B560R/460R/360R/160Rシリーズ」84品種のサンプル出荷を2013年7月より開始する.汎用インバータやサーボ・モータ,PLC(Programmable Logic Controller)といった産業用機器,インバータ搭載家電など,高度な演算処理が要求されるアプリケーションに利用できる.
本マイコンが搭載するARM Cortex-M4コアは,DSP(ディジタル信号処理)機能とFPU(浮動小数点演算)機能を標準で装備する.また,内蔵フラッシュROMのバス幅を拡張し,CPU動作に対してノーウェイトでデータを読み出せるようにした.例えばARM Cortex-M3コアを内蔵するFM3ファミリの「ハイパフォーマンスグループ(最大動作周波数は144MHz)」と比べると,処理性能は4倍以上に向上し,動作周波数当たりの消費電力は半減したという.
本マイコンは,カレンダ回路と32kHz発振回路に独立した電源を供給する構成にして,待機時電力の低減を図っている.RTC(Realtime Clock)動作時の消費電流は約1.5μA.さらに,3相モータ制御用タイマとして,マルチファンクション・タイマを内蔵する.非対象PWM(Pulse Width Modulation)波形出力に対応しており,アナログ/ディジタル起動トリガを複数設定できる.
SPI(Serial Peripheral Interface)通信のデータ転送周波数は最大20MHz.データ長は可変で,最大16ビット.CPUを介さずに,メモリや周辺機能へデータを高速転送するDSTC(Descriptor System Data Transfer Controller)回路を内蔵する.外部メモリ・インターフェースについては,SRAMインターフェース,フラッシュROMインターフェース,SDRAMインターフェース,SDIOインターフェースを備えている.電源電圧は3Vと5Vの両方に対応する.
2013年6月13日~14日にインテックス大阪で開催される「Embedded Technology West 2013」の同社のブースにて,本マイコン・ファミリの展示が行われる予定.
図1 FMマイコンのロード・マップ

写真1 MB9B560Rシリーズの外観

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