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オムロン,消費電流が0.5μA~9.5μAと小さく,50cmの高低差を判別できるMEMS絶対圧センサを開発
ニュース 2012年7月12日
オムロンは,消費電流が0.5μA~9.5μAと小さいMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)絶対圧センサを開発した.相対圧力誤差は6Pa(パスカル)で,50cmの高低差を判別できるという.絶対圧センサとは,完全真空(絶対真空)を基準とした圧力を測るセンサで,大気圧の変化(例えば高度など)の測定に利用する.例えば,階段の上り下りのように高低差のある場所での運動を計測する活動量計,高度を測定して高架道路と一般道を区別するカー・ナビゲーション機器,部屋の気圧変動を監視するセキュリティ機器などに利用できる.
本センサは,ピエゾ抵抗方式を採用する.MEMS接合技術を用いてセンサ・チップ内を真空封止し,真空チャンバを形成した.大気圧が変化すると,ダイアフラム部が5μm~10μm変位する.このときの抵抗値を測定することにより,絶対圧を電気信号に変換している.
本センサには,CMOS回路で構成したアナログ増幅回路やディジタル信号処理回路,不揮発メモリなどが集積されている.温度センサも内蔵しており,センサ周辺温度の気圧変動への影響を補正できる.また,I2Cシリアル・インターフェースを備えている.測定可能な絶対圧の範囲は300hPa~1100hPa(ヘクト・パスカル).
パッケージのサイズは3.8mm×3.8mm,厚さは0.92mm.2013年1月から出荷を開始する予定.本センサをウェハの形態で提供することも可能.ダイのサイズは1.9mm×1.9mm,厚さは0.5mm.
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