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Xilinx,フィジカル合成機能や自動実行用の管理機能を備えたFPGA開発環境を発売
ニュース 2006年7月7日
米国Xilinx社は,フィジカル合成機能や自動実行用の管理機能を備えたFPGA開発環境「ISE 8.2i」を発売した.これらの機能は,いずれもタイミング収束の問題を解消するために用意された.
フィジカル合成機能としては,例えば,論理合成後のネットリストをLUT(look-up table)にマッピングして,タイミング制約を満足しないクリティカル・パスが存在した場合に,そのパスの周辺の回路のみ再合成する機能がある.また,複数のLUTをまとめて一つのCLB(Configurable Logic Block)にマッピングした結果,ドライブ能力の不足する箇所が存在した場合には,レジスタの複製やドライブ能力の強化などを自動的に行う.
自動実行用の管理機能は「Xplorer」と呼ばれるツールによって実現している.このツールは,合成・配置配線の際にタイミングに影響を与えるオプション設定を管理する.最大20通りの設定について合成・配置配線処理を逐次実行し,その中から動作周波数が最大となる結果のみを出力する.従来,ユーザが使いきれていなかったオプション設定が適用されるため,動作速度を改善できる可能性が高まるという.
さらに,フロアプランナや制約条件エディタ,タイミング解析ツール,ピン割り当て指定ツール,配置配線ツールなどの間でクロス・プロービングを行う機能も用意した.例えば,タイミング・レポートの中のタイミング違反の項目をマウスで指定すると,レイアウト画面の該当箇所を強調表示する.これにより,タイミング違反などの不ぐあいのデバッグを円滑に進められるという.
このほか,デバッグ用IPコア「ChipScope Pro」について,高速シリアル伝送用のデバッグ機能を強化した.PCI ExpressやSerial RapidIO,ギガビットEthernet,XAUI,Fibre Channelなどのパケットに対する疑似ランダム・パターンを発生する.また,ビット・エラー率を測定する機能も備えている.
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