[ keyword: LSI ]
Xilinx社,65nmプロセスで製造する高性能FPGAファミリを発売
ニュース 2006年5月16日
米国Xilinx社は,65nmプロセスで製造されるFPGA「Virtex-5ファミリ」の発売を開始した.同社の既存の「Virtex-4ファミリ」と比べて,約30%の性能向上が見込めるという.また,ハード・マクロ部は最大550MHzで動作する.
論理回路主体の応用に向けた「LX」,論理回路主体で高速シリアル通信を使う応用に向けた「LXT」,ディジタル信号処理主体の応用に向けた「SXT」,組み込みプロセッサ主体の応用に向けた「FXT」の四つのサブファミリがある.これらは,論理ブロック,DSPブロック,メモリ・ブロック,プロセッサ(PowerPC)ブロック,高速シリアルI/Oブロックなど,搭載するブロックの種類と数の割合が異なる.このように,応用ごとに,搭載する機能ブロックの種類と数を変えるアーキテクチャを,同社では「ASMBL(Application Specific Modular Block Architecture)」と呼んでいる.
Virtex-5ファミリでは,6入力LUT(lookup table)を基本論理ブロック(LC:ロジック・セル)とするアーキテクチャを採る.従来は4入力LUTだった.基本論理ブロックの規模は,30,720~331,776LC.また,25ビット×18ビットの積和演算に対応するDSPブロック,36Kビットのメモリ・ブロック,低ジッタのクロックを生成可能なPLL(phase-locked loop)を持つクロック管理ブロックなどを備える.
東芝と台湾UMC(United Microelectronics Corp.)の65nmプロセスによって製造される.コア電圧は1.0V.
LXファミリの最初の製品であるXC5VLX50,XC5VLX85,XC5VLX110は,すでにサンプル出荷を開始している.LXファミリの残りの製品は6ヵ月以内に,LXTファミリとSXTファミリは2006年後半から,FXTファミリは2007年前半から出荷を開始する予定.
[写真1] XC5VLX50を搭載する開発ボード
[表1] Virtex-5ファミリの概要
型名 | LC数 | メモリ・ ブロック数 |
DCM数 | PLL数 | DSP ブロック数 |
最大 I/O数 |
XC5VLX30 | 30,720 | 32 | 4 | 2 | 32 | 400 |
XC5VLX50 | 46,080 | 48 | 12 | 6 | 48 | 560 |
XC5VLX85 | 82,944 | 96 | 12 | 6 | 48 | 560 |
XC5VLX110 | 110,592 | 128 | 12 | 6 | 64 | 800 |
XC5VLX220 | 221,184 | 192 | 12 | 6 | 128 | 800 |
XC5VLX330 | 331,776 | 288 | 12 | 6 | 192 | 1,200 |
LC:ロジック・セル,DCM:ディジタル・クロック・マネージャ
■価格 |
■連絡先 |