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Xilinx,Virtex-IIの後継製品に応用分野別の品種展開を見据えたFPGAアーキテクチャを採用

 米国Xilinx社は,応用分野別の品種展開を見据えたFPGAアーキテクチャ「ASMBL(Application Specific Modular Block Architecture)」を発表した.2004年に発売を予定しているVirtex-IIの後継ファミリに採用する.従来,FPGAは応用分野を限定せず,「どのような用途にでも使える汎用LSI」という位置づけで開発されることが多かった.しかし,最近ではトランシーバ回路やDSPのハード・マクロ,CPUコアを埋め込むなど,ある程度応用範囲を限定したアーキテクチャを採る製品が増えてきている.ASMBLは,こうした製品群のバリエーションを一気に増やすことができるアーキテクチャである. 

 ASMBLアーキテクチャでは,論理ブロック,DSPブロック,メモリ・ブロック,プロセッサ(PowerPC)ブロック,高速I/Oブロック,ハードIPブロック,ミックスト・シグナル・ブロックなどが定義されている.これらのブロックはすべて高さが一定であり,チップの上に列状(コラム・ベース)に配置される.搭載ブロックの種類や数の異なる製品を提供することで,応用分野ごとに異なる顧客の要求に対応していくという.具体的にどのような応用分野をターゲットとする製品をそろえていくのかについては,2004年前半に明らかにする予定.

 また,従来のFPGAはI/Oパッドをチップの周辺に配置していたが,ASMBLでは上述のブロックの一つとしてチップの中央部にI/Oパッドを配置する.すなわち,I/Oパッドをチップの中央部にマトリックス状に配置できるようになる.電圧降下やクロック・スキューが減少するため,電源供給やクロック供給の面で従来方式より有利になるという.これに伴って実装方式はすべてフリップ・チップになり,従来のワイヤ・ボンド方式は採用しない.

 Virtes-IIの後継ファミリのトランジスタ数は最大10億程度,配線層数は10層以上になるという.90nm以下のCMOSプロセスを用いて製造する.


[図1] 応用別品種展開に対応しやすいASMBLアーキテクチャ


[図2] I/Oパッドをチップの周辺ではなく,中央部に配置

■連絡先
ザイリンクス株式会社
TEL: 03-5321-7740
URL: http://www.xilinx.co.jp/

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