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YRPユビキタス・ネットワーキング研究所の電子IDタグ読み取り/書き込み機能付き携帯端末,来年からの外販にめど
ニュース 2004年9月15日
T-Engineフォーラムの開発拠点であるYRPユビキタス・ネットワーキング研究所は,電子IDタグの読み取り/書き込みを行える携帯端末「ユビキタス・コミュニケータ」を量産するめどがたったことを発表した.2004年10月~12月に,兵庫県神戸市で行われる電子IDタグを用いた大規模な実証実験に合わせて,本携帯端末を数千台生産する.また,2005年には本携帯端末の外販も開始する予定.当初の価格は30万円台になるという.
量産機種となる新しい(6モデル目)ユビキタス・コミュニケータには,2.45GHzと13.56MHzの周波数帯に対応した送受信機とアンテナが内蔵されている.ユビキタスIDセンターが認定している標準IDタグ「ucode」の規格に対応したIDタグ(例えば,富士通や凸版印刷,日立製作所,ルネサス テクノロジのIDタグ)であれば,本携帯端末で読み取ることができる.また,画像サイズがVGA(480×640ピクセル)のディスプレイ,30万画素と200万画素のCCDカメラ,MPEG/JPEG CODECや画像処理を行う専用ASIC(オプションで暗号コプロセッサを内蔵)などを搭載している.無線通信機能として,ワイヤレスLAN(IEEE 802.11b)とBluetoothを採用している.外形寸法は144mm×76mm×15mm,重さは196g.
なお,神戸市における実証実験は,国土交通省が進める「自律的移動支援プロジェクト」の一環として行われる.地下道や街路などに電子IDタグを埋め込み,周囲や進行方向などの情報を本携帯端末で受け取る.本プロジェクトの推進委員会の委員長は,YRPユビキタス・ネットワーキング研究所の所長である坂村健氏.実証実験の詳細については,9月30日に神戸市にて発表される予定.
[写真1] 新しいユビキタス・コミュニケータのデモンストレーション(MPEG-4で動画を再生.フレーム速度は最大30フレーム/sに対応)
[写真2] ユビキタス・コミュニケーションを使用した同研究所内での実験(道標から位置情報を取得する実験.写真は同研究所所長の坂村健氏)
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