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T-Engineフォーラム,2004年1月からT-Kernelのソース・コードを無償公開
ニュース 2003年12月11日
T-Engineフォーラムは,現在会員のみに開示しているT-EngineのリアルタイムOS「T-Kernel」のソース・コードを,無償で一般公開すると発表した.公開開始の時期は2004年1月.公開されるのはタスク管理や割り込み管理などの機能を持つT-Kernel/OS,システム・メモリ管理やアドレス空間管理などの機能を持つT-Kernel/SM(System Manager),デバッガ・サポートの機能を持つT-Kernel/DS(Debugger Support)である.
ソース・コードの配布は同フォーラムのみが行う.これには,T-Engineに実装するミドルウェアの互換性を保つため,T-Kernelのソース・コードの一元化を堅持するという意図がある.また,現在「T-License」という,ソース・コードの利用条件を示したライセンス形態を策定中であるという.T-Kernelを入手する際に,利用者はまず同フォーラムに対して利用登録(T-License)を行う必要がある.入手したソース・コードを自社製品に組み込むことはできるが,T-Kernelを利用した製品であることを明示しなければならない.
入手したソース・コードは自由に改変(機能の追加や削除など)可能だが,再配布することは禁止されている.ただし,A会員(T-Engine/T-Kernel自体の仕様策定や開発,またはユビキタスID技術の仕様策定や開発を行う企業会員)だけは改変物を再配布できるという特典がある.A会員が再配布する際には,「T-Kernel」という名称を付けることはできない.別の名称を付け,さらに同フォーラムに通知する必要がある.また改変版はオリジナルのソース・コードにあてるパッチの形で配布されるため,利用できるのはT-Licenseを受けた者だけに限られる.
再配布しない改変物については,変更点を公開したり,原著作権者(同フォーラム会長の坂村健氏)に報告する義務はない.
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