RFワールド 実感レポート2016
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2016年5月30日
キーサイトの新スペクトラム・アナライザを使って分った
大画面で指タッチ! Xシリーズが全面刷新
直感で操作できて, 表示はマルチに自分化
執筆: シグナル・アナリシス・コンサルタント 飯銅 隆幸
新製品を使ってBluetooth Low Energy通信を実際に計測してみた
キーサイト・テクノロジー合同会社の主力スペクトラム・アナライザ・ファミリであるXシリーズに「Bモデル」が追加されました.先行して販売開始されたN9040B UXAのマルチ・タッチ・スクリーンを採用するとともに,従来のAモデル注1に比べ画面を大型化(図1)することにより,大幅な操作性の向上と,測定の組み合わせや表示のカスタマイズが可能になりました.大画面タッチ・スクリーンの採用で生産性の向上が見込めそうです.
図1 上段はPXA Aモデル,下段は新製品PXA Bモデル
Bモデルは全機種に10.6インチ・マルチ・タッチ・スクリーンを採用.面積比はおよそ1:1.5,筐体はAモデル,Bモデルとも同じ,天地177mm×左右426mm×奥行き556mm.
またスペック的には,位相雑音特性の向上や解析帯域幅も拡大しました(表1).Aモデルを日常的に使用する筆者ですが,新製品に触れる機会がありましたので,操作性の観点からN9030B(以下:PXA Bモデル)を実際に使用しながら(写真1),向上した点をレポートします.
N9000B CXA 9kHz〜26.5GHz 低価格・量産に最適 | N9010B EXA 10Hz〜44GHz 手軽にミリ波・マイクロ波 | N9020B MXA 10Hz〜26.5GHz R&Dに最適 | N9030B PXA 3Hz〜50GHz 研究向け | N9040B UXA 3Hz〜50GHz 超最高性能 | |
最大周波数(GHz) | 26.5 | 44 | 26.5 | 50 | 26.5→50 |
解析帯帯域(MHz) | 25 | 40 | 160 | 160→510 | 510→1GHz |
リアルタイム・スペアナ(MHz) | N/A | N/A | 160 | 160→510 | 510 |
長時間ストリーミング(MHz) | N/A | 40 | 40 | 40→255 | 40→255 |
位相雑音特性 | 向上 | 向上 | - | 4〜10dBアップ※ | - |
CPU | COREi7 | COREi7 | COREi7 | COREi7 | COREi7 |
ユーザ・インターフェース | マルチ・タッチ | マルチ・タッチ | マルチ・タッチ | マルチ・タッチ | マルチ・タッチ |
表1 新製品N90x0B(Bモデル)のスペック,赤字は従来のAモデルから性能が向上した項目
※8.4, 13.6および26.5GHモデルのみ
写真1 左のKONASHI(BLE発振器)と右のiPhone間のBluetooth Low Energy通信を実際に計測しながら新製品の使用感を確かめてみた
●注1
・Aモデル:N90x0Aとサフィックスに「A」が付いたモデル
・Bモデル:N90x0Bとサフィックスに「B」が付いたモデル
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