キッズ&ファミリー歓迎のオープン・ハードウェア展示会,お台場にて開催される ―― オープンハードカンファレンス 2014 Tokyo/Winter
じぇーけーそふとは,壁を登るロボット「うおーるぼっと」やSNSの「いいね」などに連動してLEDが点灯する「ソーシャル・スター」,スマートフォンやクラウドと連携する「ひつじコースター」などを展示した(写真7).
NPO法人3Gシールドアライアンスは,3G通信機能を持つArduino拡張ボード「3Gシールド」や,温度センサや3軸加速度センサなどを満載したArduino拡張ボード「TABシールド」を展示した(写真8).また,いち早く入手したというIntelの「Galileo」も展示しており,来場者の話題をさらっていた(写真9).
FABLIBは,海外で販売されているコンピュータ制御ミシンをハックして楽しもう,という展示を行った(写真10).
その他,オープン・ソース・ソフトウェア関連や3Dプリンタ関連製品,水耕栽培の展示などがあった.
●はんだ付け不要,小学生歓迎の体験コーナ
ファミリー向け体験コーナには,はんだ付け不要の電子工作やビジュアル・プログラミング環境などが並んだ.
日本Androidの会 秋葉原支部 ロボット部は,小学生以上を対象に,ブレッド・ボードとArduino向けのビジュアル・プログラミング環境「ArduBlock」を使ったハードウェア入門ワークショップを行った(写真11,写真12).
Maker Fair Tokyoでおなじみのちっちゃいものくらぶは,1000円以下の激安Arduino互換キット「ちびでぃ~の」シリーズの展示と,子ども向けのビジュアル・プログラミング言語「Scratch」によるフィジカル・コンピューティングの体験ワークショップを行った(写真13).
筆者もファミリー向け体験コーナにて,「パッチン電子工作」の展示とミニワークショップを行った(写真14).パッチン電子工作とは,ボール紙(牛乳パックがお勧め)に銅はくテープを貼り,ホッチキスで電子部品を留めて作る電子工作である.銅を使うので,必要に応じてはんだ付けすることもできる.
●子育てと勉強会の両立の場として期待
本イベントの目標来場者数は200名だったが,実際の来場者数は73名(うち子どもが13名)だった.今回は準備期間が2週間と短く,周知が図れなかったようだが,今後もイベントを開催する予定だという.
しかし人数こそ目標に届かなかったものの,意外と人が多く感じられた.それは,スタッフや出展者も子連れ/ファミリーで参加した人が多かったこともあるだろう(昼過ぎにはキッズ・コーナがごった返していた).子どもが会場に飽きたところで,お台場へ遊びに行った親子もいた.パレットタウン(遊園地)で遊んできたとか,でっかいガンダムを見てきたと言うお子さんも.近くには船の科学館や日本科学未来館もある.地の利を生かして,子育てと勉強会や展示会の両立,そして,ゆるゆるとファミリーで楽しめるイベントに育ってほしい(写真15).
会場となったコワーキング・スペース「MONO」は,3Dプリンタやレーザ・カッターなどの工作機器や作業スペースを備えており,ものづくりでスタートアップする起業家を支援している(写真16).単に作業スペースを提供するだけでなく,起業家向けのイベントやビジネス・マッチング,創業支援塾などの活動を通じて,起業家を多方面から支援しているという.
くぼ・ゆきお
トライアングルエレクトロニクス