機器認証やクーポン,スタンプ・ラリーなど,NFCの新しい用途を提案する実演に注目 ―― 第2回 NFC&Smart WORLD 2013
●2.4インチ・カラー・タッチ・パネル搭載リーダ/ライタを使って実演
UKCエレクトロニクスは,ソニー製のNFC対応リーダ/ライタ「RC-S350」を利用したシステムのデモンストレーションを行った(写真5).本リーダ/ライタには,一般社団法人 保健医療福祉情報システム工業会(JAHIS)が策定した「JAHIS電子版お薬手帳データフォーマット仕様書Ver.1.0」に対応したアプリケーションが組み込まれており,例えば調剤薬局などが処方薬の情報を患者のスマートフォンへ転送できる.
写真5 UKCエレクトロニクスによるNFC対応リーダ/ライタ「RC-S350」のデモンストレーション
RC-S350は,2.4インチのカラー・タッチ・パネル,LED,サウンド出力などを備えている.相手がNFC対応スマートフォンの場合はSNEP(Simple NDEF Exchange Protocol)とLLCP(Logical Link Control Protocol)を,おサイフケータイ対応Androidスマートフォンの場合はFALP(FeliCa Ad-hoc Link Protocol)を利用してデータを転送する.
FeliCa Standard/Lite/Plug(NFC Dynamic Tag)に準拠したICカード,およびモバイルFeliCa ICチップを搭載した携帯電話やスマートフォンに対応する.ホスト・コンピュータの対応OSはWindows XP SP3/Vista/7/8,Windows 2003 Server SP2/2008 Server SP1(Windows XP SP3とWindows 2003 Server SP2は32ビット版,それ以外は32ビット版と64ビット版の両方).本体の外形寸法は82mm×152mm×43mm.
オプションの開発環境「ICS-DA03(SDK for RC-S350)」を利用することで,ユーザ・インターフェースや電子版お薬手帳以外のアプリケーション・システムの構築を行える.
●用途に合わせて機能をカスタマイズできるIDカード・プリンタを展示
日本データカードは,IDカード・プリンタ「CD800」を展示した(写真6).本カード・プリンタはモジュール構造になっており,片面プリント,両面プリント,磁気エンコーディング,ICカード・エンコーディングなど,用途に合わせて機能をカスタマイズできる構成になっている.IDカードの全面に印刷できることから,デザイン性の高いカードを制作できるという.
カード印刷の速度は,片面カラー(YMCKT)で220枚/時,両面カラー(YMCKT-K)で165枚/時,片面モノクロ(クロHQ)で1,000枚/時.LCDの操作パネルを搭載しており,オフラインで状況の確認や設定を行える.
インターフェースとして,Ethernet(10Base-T,100Base-TX),USB 2.0を標準装備している.ホスト・コンピュータの対応OSはWindows XP SP3/Vista/7,Windows 2003 Server R2/2008 Server(Windows XP SP3とWindows 2003 Server R2は32ビット版,それ以外は32ビット版と64ビット版の両方).
きたむら・としゆき