さまざまな光計測システムが一堂に,材料表面を撮影する非接触3Dスキャナの展示も ―― InterOpto 2012

北村 俊之

tag: 半導体 実装

レポート 2012年10月 4日

 2012年9月25日~27日,「All about Photonics」をテーマに,光技術の国際展示会「InterOpto 2012」がパシフィコ横浜(横浜市西区)にて開催された(写真1).光技術の応用分野は,精密機器や半導体,通信,計測,バイオ・テクノロジなど多岐にわたる.このため,光技術と関連のある注目度の高い分野を対象とした展示会が併せて開催されていた.すなわち,バイオ・テクノロジおよび医療分野を対象とした「BioOpto Japan」,レーザによる先端加工に焦点をあてた「LaserTech」,高輝度LEDにフォーカスした「LED Japan」である.主催は一般財団法人 光産業技術振興協会

 

写真1 会場受付の様子

 

 

●配管現場のレーザ計測から自動作図まで

 牛方商会は,小型・軽量のレーザ計測システムを展示した(写真2).本計測システムは,プラントなどの配管現場の合わせ作業において,レーザ計測から自動作図までの処理に利用できる.本体重量は約2kgなので,現場に持ち込んで計測作業を行える.測定結果を,3Dの配管モデルに変換する機能を備えている.

 本計測システムでは,経路変更や計測結果の編集を行える.例えば製作図面を出力し,その場で製作指示を出すような使い方を想定している.座標計測はXYZの相対座標,計測範囲は0.8m~1.5m径の半球エリアに対応する.計測誤差は0.5mm~10mm.USBまたはBluetoothによる通信機能を搭載している.使用時間は連続稼働で6~8時間.

 

写真2 牛方商会の「レーザ計測システム」

 

 

●電力/エネルギー・モニタにリアルタイム統計分析機能を搭載

 米国CVI Melles Griot社は電力/エネルギー・モニタ「MAESTRO」を展示した(写真3).電力およびエネルギーを計測し,さまざまな測定パラメータをモニタできる.5.6インチ型のタッチ・パネル付きディスプレイ(画面解像度は640ピクセル×480ピクセル,18ビット・カラー)を備えており,直感的な操作が可能.測定値の統計分析機能を備えており,最大,最小,平均,標準偏差,パルス数,繰り返し周波数などをリアルタイムに表示できる.

 

写真3 CVI Melles Griot社の「MAESTRO」

 

 

 測定データは外部のUSBメモリに保存できる.このほか,アナログ出力,およびRS-232-C,Ethernetなどの出力ポートを利用してデータの受け渡しが行える.外形寸法は210mm×122mm×45mm,重さは670g.バッテリは単三型のニッケル水素2次電池4本で,約6.5時間の駆動が可能.

 

●線幅が1kHz以内のレーザ・モジュールを展示

 オプトサイエンスは,デンマーク NKT Photonics社製のファイバ・レーザ・モジュール「Koheras BasiK」を展示した(写真4).本モジュールは単体のレーザ光源として,または多チャネルDWDM(Dense Wavelength Division Multiplexing:高密度波長分割多重方式)システムなどのビルディング・ブロックとして使用できる.単一周波数でレーザ発光し,40mWまでの出力が可能.線幅は1kHz以内(「Koheras BasiK E15」の場合).中心波長は1030nm~1121nm(「Koheras BasiK Y10」の場合),または1535nm~1575nm(「Koheras BasiK E15」,「Koheras BasiK C15」の場合)から選択できる.オプションで高速ピエゾ変調も可能.

 

写真4 デンマーク NKT Photonics社の「Koheras Basik」

 

 

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