週末のAndroid×FPGA勉強会にソフトウェア系の人々が集う ―― 第0回 関西FPGA・DE0勉強会
2012年1月14日,日本Androidの会 神戸支部を中心とした有志による勉強会「第0回 関西FPGA・DE0勉強会」が,ECCコンピュータ専門学校3号館(大阪市北区)にて開催された(写真1).46人が参加し,FPGAとAndroidを活用した開発事例を発表し合った.
「DE0」は,米国Altera社のFPGA「Cyclone III」を搭載した開発・学習ボードである(写真2).7セグメントLEDやスイッチなど学習に必要な多くのインターフェースを搭載しており,比較的低価格で購入できるのが特徴.この手のボードは日本語で書かれた資料が少ないことが多いが,DE0の場合は,国内でも雑誌記事で紹介されたり,関連書籍が発売されたりしている.
本勉強会の参加者は,回路設計を専門とするハードウェア技術者や組み込みシステム開発者よりも,Androidに興味を持つWeb系,アプリ系といったソフトウェア関係の人たちが目立ったという,FPGAをテーマにした勉強会としては珍しい傾向が出ている.それもそのはずで,今回の勉強会は,日本Androidの会 神戸支部の有志が2011年12月に開催した「Android日本橋でんでんタウンもくもく会 第2回」においてFPGAが話題になったことから企画されたものなのである.
当初,20名程度の参加者を想定していたが,申し込み受け付けの初日に定員がいっぱいになってしまったため,急きょ会場を変更したのだという.
●AndroidとFPGAの接続に関心が集まる
勉強会の内容は図1の通り.FPGAとAndroidとの接続方法や,画像処理関連の発表などがあった(写真3).今回はAndroid系の人が多いこともあり,Android Open Accessory Development Kit(ADK)注1やMicroBridge注2を使用した,AndroidとFPGAの接続方法などに関心が集まった.
注1:Android Open Accessory Development Kit(ADK)とは,Android端末と,USBを搭載したマイコンを接続し,連携させるプロトコルである.対応するマイコンは,Arduino(AVRマイコン)のほか,PICマイコンやFPGAなどのデバイスにも広がっている.
注2:MicroBridgeとは,Androidのコマンド・ライン・ツール「Android Debug Bridge(ADB)」をマイコン向けに実装したものである.Androidのデバッグ用インターフェースを用いて,ADKと同じようにAndroidとデバイスを接続できる.
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