Twitterを使って技術系コミュニティを立ち上げよう!(4) ―― Twitterが開く技術系コミュニティの世界
●新たなコミュニケーション・チャネルとしてTwitterをどう育てていくか
MATLAB EXPOをきっかけに始めた@matlabexpoアカウントによるTwitterの活用ですが,イベント後もMATLABに関する情報源としてフォロワーの方々にご利用頂いている現状をかんがみ,4月末から@matlab_jpと改名してMATLAB全般をトピックに幅広く活動を展開することになりました(図5).MATLABコンテストへの取り組みも,Twitterを新たなコミュニケーション・チャネルとして育てていくための試みの一つです.

図5 アカウント名変更後のフォロワー数の伸び
最近の事例として,2010年5月28日にリリースされたMATLAB Mobileに関するエピソードを紹介します.MATLAB Mobileは,iPhoneやiPad,iPod TouchからMATLABへのリモート・アクセスを実現するiPhoneアプリです(図6).こうした端末から,MATLABが稼動しているユーザのコンピュータに接続することにより,コマンドを入力したり,スクリプトを実行したりして,その結果をプロットで可視化できます.MATLABユーザであれば,MATLAB MobileアプリとMATLAB Connector(iPhoneからのリモート・アクセス機能をMATLAB本体に追加するもの)を無料でダウンロードできます.

図6 MATLAB Mobile紹介ビデオの画面
このiPhoneアプリのリリース情報は,Twitterで広まりました.米国時間で金曜日の夜にiTunes App Store上で公開されてから,まず韓国のTwitterユーザが第1報をTweetし,それが数時間以内にTwitterを通して世界各国に情報が広まっていきました.@matlab_jpアカウントでの紹介は日本時間の日曜日だったので1日遅れ,またメディアに記事が掲載されたのは,さらにその数日後だったので,Twitterによる情報の伝播力とスピードを改めて思い知らされました.さっそく,問い合わせの多かったMATLAB Connectorの入手方法の紹介などの情報発信を行いました.
●最後に
このように強力なコミュニケーション・ツールとなったTwitterをうまく活用すると,さまざまな可能性が広がっていくと思います.もし,この連載コラムをきっかけに,エンジニアリング・コミュニティを始めたいという話が生まれれば,筆者としてうれしい限りです.