タッチ・パネル市場の成長に期待,関連展示に注目集まる ―― Display 2009レポート

北村 俊之

tag: 電子回路 Interface

レポート 2009年4月21日

 

 NEC液晶テクノロジーは,裸眼立体視ディスプレイを出展した(写真5).右目用と左目用に異なるデータを表示し,立体に見せている.縦ストライプに並んだRGBのサブピクセルを横ストライプに変え,各画素を半分に分割する独自の3D表示用画素配列方式(HDDP:Horizontally Double-Density Pixels)を採用する.これにより,横の解像度を半減させることなく,水平方向の画素密度を倍にしているという.2010年の量産化を目標としており,パチンコなどのアミューズメント系を中心に,医療分野や3D CADなどでの用途を想定している.


[写真5] NEC液晶テクノロジーの裸眼立体視ディスプレイ


 東芝松下ディスプレイテクノロジーは,12.1V型の裸眼立体視ディスプレイの試作機を展示した(写真6).九つ以上の異なる方向から撮影した映像を利用したインテグラル・イメージング方式を採用する.視野角が広いという特徴がある.


[写真6] 東芝松下ディスプレイテクノロジーの裸眼立体視ディスプレイ試作機

●最大16Mピクセルの高解像度カメラ・システムを紹介

 日本ローパーは,米国Redlake MASD社製の高解像度カメラ・システム「MegaPlus IIファミリ」を展示した(写真7).本カメラ・システムは,専用のコントローラと最大四つのカメラ・ヘッドで構成されている.コントローラは,各カメラごとにガンマ補正,フラット・フィールド補正,カラー・スペース変換指定などを行う.カメラ・ヘッドには,解像度が2Mピクセル~16Mピクセル,カラーおよびモノクロの複数のタイプを用意する.1台のコントローラに複数のカメラ・ヘッドを搭載でき,高い水平解像度が必要なアプリケーションや,複数角度から画像を得る必要のあるアプリケーションに適しているという.


[写真7] 日本ローパーが展示した4008ピクセル×2672 ピクセルの「MegaPlus II EC16000」と,4872ピクセル×3248ピクセルの「MegaPlus II EC11000」

●日本とブラジルの地上デジタル規格に対応したOFDM信号発生器

 アストロデザインは,小型・軽量で可搬性に優れたOFDM信号発生器「CM-5609」を展示した(写真8).外形寸法は210mm×44mm×350mm,重量は約2.0kg.RF(Radio Frequency)信号の発生や変調,ストリーム・データ(TSファイル)の収録・再生などに利用できる.
 本信号発生器は,ISDB-T規格「ARIB STD-B31」,およびブラジルの地上デジタル放送(SBTVD-T)の規格「ABNT/CEET-00:001.85」に準拠した信号(RF・DVB-ASI)を出力できる.32Gバイトのメモリを内蔵し,本体メモリに記録されたストリーム・データと外部から入力されるストリーム・データを内部で多重し,出力できる.また,LAN(10BASE-T/100BASE-TX)経由で遠隔制御も行える.


[写真8] アストロデザインの「CM-5609」


きたむら・としゆき

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