初めてのETロボコン (4) ―― そして,大会当日

大山 将城

tag: 組み込み

コラム 2008年10月 2日

 2回目はイン・コースでスタートです(写真2).試走の結果をフィードバックして,1周目のツイン・ループ入り口での速度が少し遅くなるようにしたプログラムがうまく働けばよかったのですが....試走と同じく1周目のツイン・ループでループに入り,しかも逆走(動画2).結果はリタイヤになってしまいました.もう少し速度を落とした方が良かったのかもしれません.むう.

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[写真2] イン・コースのスタート直前

[動画2] イン・コースのツイン・ループで逆走(13秒)

 「2回とも完走できるように」と試行錯誤したので,イン・コースでリタイヤしてしまったのが本当に残念ですが,来年に向けて(?!)手応えをつかんだ大会だったように思います.リタイヤしたほかのチームも,きっと同じ思いでしょう.

●TAMA Lab.の明日はどっちだ

 競技終了後のモデル・ワークショップに参加し,私たちのETロボコンは終了しました(当日の様子は組み込みネットのレポートを参照).イン・コースでリタイヤしたこともあり,残念ながらチャンピオンシップ大会へは進出できませんでした.なお,チャンピオンシップ進出チームはモデルと走行のバランスが良く,完走+良いモデルという総合力が試されるという,レベルの高い大会でした.

 TAMA Lab.は来年どうなるのでしょう? 今回,コース区間ごとにコース戦略をマッピングするノウハウが確立できたので,もし今後も難所の手前に灰色マーカが配置される形式であれば,モデルの大枠が再利用可能です.また,ロボットの仕様に変更がなければ,灰色検知・モータ制御のクラスはソース・レベルで再利用可能です.伸びしろは,外光の影響を考慮するなど環境適合性を高めること,タッチ・センサの利用によるステアリング制御の高度化,といったところでしょうか.

 メンバ集めから始め,モデルの勉強会,講習会の参加,試走会,数度の追い込み,いろいろありました.普段は開発ツールを作っているので,組み込みアプリケーション・ソフトウェアを開発できる機会は新鮮でした.「お祭り」の後は頭の整理がつきにくいのですが,楽しかった思い出というだけではなく,「実アプリケーションの開発を通して,モデリング技術を学んだ」という確かな収穫を,今後の業務に生かしたいです.


◆筆者プロフィール◆

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大山 将城(おおやま・まさしろ).半導体系メーカに勤務するソフトウェア・エンジニア.入社から現在まで,マイコン用開発環境の開発に従事する.TAMA Lab.では"姐御(吉澤姐)"の足回りが役どころ.製品でも組織でも何でも,創ると育てるがモットー.最近のキーワードは,「worst effortの定義」.

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