初めての技術系コミュニティ活動(2) ―― コミュニティで実践的スキルを身に付ける

西河 誠

 そんなときに,PFのキーワードを教えてくれた方から,「Project Facilitation Project(PFP)」という社外コミュニティ立ち上げの話を聞きました.キックオフ・イベントとして,「PFから何を得たいか?」というテーマでディスカッションをやるという案内も送られてきました.それまで,会社の外で仕事の課題解決のためのディスカッションをするという発想も無かったので,少し驚いたのが正直なところです.しかし,PF導入の事例や,ほかの会社での課題と解決方法について知ることができる数少ない機会だったので,思い切って参加してみることにしました.

●社外コミュニティ活動で得たもの

 PFPの関西でのキックオフ・イベント(ワークショップ)には,約15名の人が集まりました.大手のシステム・ベンダや,社内システムを開発するSE(システム・エンジニア)の方から,私と同じ組み込み開発に携わるエンジニアの方,コンサルタントの方など.中には名古屋から参加している方もいました.今思うと,PFのようなまだ検討段階の技術に対してアンテナを張っていて,自ら積極的に取り入れようとする,意識の高い人が集まっていたのだと思います.

;参加者が考えて体験する勉強会の形式を「ワークショップ」と呼ぶ.実際に自分で考え,体験するため,実践的なスキルが身に付きやすくなる.

 ワークショップは,PFPの発起人である依田代表の,PFの簡単な紹介から始まりました.そこで,「PFは現場での実践が一番重要である」との話がありました(PFは,現場のエンジニア自らがプロジェクトを良くしていくことを基本思想としており,今も,現場での実践に主眼を置いた推進活動が続けられている).その後に「PFから何を得たいか?」というグループ・ディスカッションが始まります.参加者を「設計・開発を担当するメンバ」と「管理の立場」のグループに分け,それぞれでディスカッションを行いました.

 筆者は「設計・開発を担当するメンバ」のグループ・ディスカッションに加わりました.初対面の方ばかりにも関わらず,ディスカッションは非常に盛り上がりました.特に印象的だったのは,会社や業種が違っても,課題に思っていることはかなり共通していることです.共通した課題意識もあってか,今後のPFPで取り組んでいきたいテーマを導き出すことができました.出てきたテーマにどうやって取り組んでいくべきか,取り組む上での課題は何か....ディスカッションは勉強会終了後の懇親会でも引き続き行われました.

 後日行われた次のワークショップでは,出てきたテーマに対する現場での取り組み事例が発表され,成果を共有しました.このように,課題や改善意識を持った人たちが集まり,知識・事例を共有し,一緒に考えていくことで,自分や会社の中だけでは学ぶことのできないノウハウが生み出されることを体験できました.

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