たこ(凧)とカメラで空撮に挑戦 ――WiPortとカメラ・モジュールで空からの画像をリアルタイムに取得
●たこを作る
カメラ・ユニットを持ち上げるためには,たこを連だこにして揚力を稼ぐ方法と,大き目のたこを作る方法が考えられます(写真2).
筆者は,大きいたこを自作することにしました.シーラと呼ばれる,熱でビニールを留める道具を使い,写真のように袋状に留めて支柱を固定します(写真3).
たこの製作に必要な材料を以下に示します.
・大型のビニール袋
・長さ900mm,径6mmの木材7本
・たこ糸
・シーラ
[写真2] 製作した「たこ」
たこの大きさは縦110cm,横190cm.
[写真3] シーラ
●たこを揚げてみた
たこが完成し,早速,公園に行きましたが,風が全くなく,後日出直すこととしました.その後も風の強い日を待ちましたが,さっぱり風が吹きません.
待ちきれない筆者は,とうとうある風の強い夜,意を決してたこをテストしました.夜の公園でおっさんがたこ揚げの準備を行う姿は,筆者自身の事ながら,なんとも異様な情景でしょう.公園を横切る人々は,「私は見ていないよ~」と言わんばかりに,足早に去って行くのでした(写真4).
[写真4] 夜の公園でたこを揚げようとする筆者
今見ても怪しい姿だ.
少し揚げてみたところ,強い風が吹いて横の支柱が折れてしまいました(写真5).きちんと揚がるかどうか分からずじまいとなってしまいましたが,弱点が分かったことだけは収穫でした.折れた支柱は見事に,たこのビニールを突き破っていました(写真6).
[写真5] テスト中に支柱が折れたたこ
[写真6] 支柱はビニールを突き破っていた