コネクタ&FPC トラブル・シューティング 11連発(11) ―― ランドが設計値と違う

吉田浩二

tag: 組み込み

技術解説 2006年11月14日

● 事例2──四角いランドが丸くなる

 CAD画面上では,四角いランドのカバーフィルム開口は,四隅にきれいな角が付いた形状になっていますが,実際のFPCではきれいな角になりません.

 一般的にFPCの加工には,金型とドリルを使います.金型による加工では四隅の角にRが付くのが普通ですし,ドリルによる加工では使うドリル径に左右され,さらに大きなRが付きます.

 図11-2は,設計上は長方形に開口されていた2012チップのランドです.このFPCのカバーフィルムはドリル加工です.カバーフィルム開口幅1.0mmに対して,隅に0.4mmのRが付いているため,長穴形状になっています.面積を測定すると,設計値の70%程度しか開口していません.設計値としあがり寸法にこのくらい大きな差があると,先のケースと同様,はんだペースト過多による「いもはんだ」や「はんだボール」発生の原因になります.FPC製造工程における改善は難しいため,実装工程側,とくにステンシルの最適化による対策が必要です.

zu11_02.jpg
図11-2 2012サイズのチップ抵抗(コンデンサ)のランド
カバーフィルムの加工をドリルで行ったため,角にRが付いた

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