動画色空間の新規格「xvYCC」に対応した液晶テレビなどに人だかり ――CEATEC JAPAN 2006

組み込みネット編集部

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レポート 2006年10月19日

●紫外線の量を抵抗値の変化として取り出せる素子

 村田製作所は紫外線検出素子を展示した(写真15).殺菌灯や紫外線検出器などにおける需要を見込む.酸化鉛の光電効果を利用し,波長200nm~380nmの光を抵抗値の変化として検出する.抵抗値の変化は2MΩ(室内)~16MΩ(屋外).抵抗1個,トランジスタ1個で構成する外付け回路によって出力をリニアな電圧として取り出せる.外形寸法は4.5mm×3.2mm×0.7mmだが,2.1mm×1.2mmまで小型化できるという.目標価格は数十円.

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[写真15] 紫外線検出デ素子の動作原理
酸化鉛の光電効果を利用し,波長200nm~380nmの光を抵抗値の変化として検出する.

●複数のチップセラを置き換えるプロードライザのセカンド・ソース

 日本ケミコンは高い電源リプル除去能力をもつ素子「プロードライザ」を展示した(写真16).FPGAやCPU周りには,デカップリング・コンデンサとして数十個のチップ・セラミックス・コンデンサが実装される場合が多い.これらを2個のプロードライザで置き換えられる. プロードライザ自体は,NECトーキンが2003年ごろ開発したもの.日本ケミコンは,NECトーキンと技術提携し,自社のパッケージに封止し,自社製品として販売する.プロードライザをNECトーキンと日本ケミコン2社で供給できるということは,製品の安定供給につながり,また,コストの面でも競争が生まれる. 

 アルミ電解コンデンサやセラミックス・コンデンサの自己共振周波数は100kHz~10MHzであるのに対し,プロードライザの自己共振周波数は100MHz付近にある.そのため,動作周波数の高いLSIのデカップリングに適する.外形は16.7mm×12.1mm×2.5mm,静電容量は1000μF,100MHzにおけるESR(等価直列抵抗)は0.1mΩ.量産出荷の開始時期は2007年3月を予定.

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[写真16] プロードライザ
一般にFPGAやCPU周りにはデカップリング・コンデンサとして数十個のチップ・セラミックス・コンデンサが実装されている.これを2個のプロードライザで置き換えられる.

●机上で使える放射ノイズ・チェッカ

 NECトーキンは,近傍磁界強度を簡易的に測定できる計測器「バスタレーダー」を展示した(写真17).およそ30MHz~1GHzの高周波磁界の強弱を,ペン型のプローブに埋め込まれたLEDの点灯回数を利用して検出できる.プリント基板上のパターン配線やLSI,そのほかの実装部品の近傍における磁界レベルをおおざっぱに把握できるので,電波暗室に持ち込む前の簡易チェックなどに使える.LEDの表示感度は,-5dBm,-8dBm,-11dBm,-14dBm,-17dBmの5段階.

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[写真17] バスタレーダー
ペン型のプローブに埋め込まれたLEDの点灯回数を利用して30MHz~1GHzの高周波磁界を検出する.

 さらに同社はノイズ抑制シート「バスタレイド」も展示した(写真18).放射ノイズの発生が多く認められたLSIや配線パターンには,このノイズ抑制シートを貼ることで放射ノイズを抑えられるという.

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[写真18] バスタレイド
放射ノイズが多く発生するLSIなどに本ノイズ抑制シートを貼る.

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