コネクタ&FPC トラブル・シューティング 11連発(5) ――FPCを筐体に組み込むと動作が不安定に
● 対策
折り曲げ角度のきつい部分の配線パターンを太くし,同時に片面構成とすることで上記の問題に対処しました.図5-1(a)に示すように,FPCで両面構成とした場合,外側の導体層にある配線は内側へ力が逃げにくくなるため,引っ張られて破断しやすく,また,内側の配線は圧縮されて疲労しやすくなります.これは両面に硬い導体層があることが原因なので,図5-1(b)のように片面構成とすることで対処できます.どうしても両面構成が必要な場合には,互いに反対の面に配線が配置されないようにパターンを構成するなど,力の逃げ道を作るくふうが必要です.
図5-1 両面基板の配線パターンが切れやすい理由
両面に配線する必要があるときは,反対面にパターンを引かない
教訓
折り曲げ角度がきつい箇所や屈曲頻度の高い箇所は片面構成に