コネクタ&FPC トラブル・シューティング 11連発(4) ――CFカードにデータを書き込めない

三田博久

tag: 組み込み

技術解説 2006年10月26日

 ここでは,コネクタやフレキシブル・プリント基板(FPC)などにかかわる11項目のトラブル対策事例を紹介する.今回その第4回目である.  (編集部)

症状

 FFCは電子機器の内部配線用ケーブルで,基板と基板,あるいは基板と部品を接続します.ある製品の開発において,CF(CompactFlash)カードを使うことになりました.回路設計,機構設計,基板設計,組み立てと順調に進み,いよいよCFカードのデバッグを行ったのですが,CPUがCFカードを認識してくれません.別のメーカのCFカードを使うと,認識はするのですが読み書きがうまくいきません.データが化けてしまうのです.早速,家電店に走り,さまざまなメーカのCFカードを買い込み,試してみました.似たような症状が起きるものもあれば,正常に動作するものもありました.

 実は筆者はこの数年前に,PCMCIAカードで似たようなトラブルを経験していました.このときは,プリント基板の配線パターンが原因で,パターン間の信号飛び込みが発生していました.今回も同じことが起きているのかと思い,基板の配線パターンをチェックしたのですが,問題を起こすような部分は見当たりません.

● 原因究明の過程

 CFカードはフロント・パネルで抜き差しする必要があるため前面側に配置し,データのやり取りを行うCPU基板は,背面側に配置していました.フロント・パネルにCFカード用の小型基板を取り付けて,30cmほどの長さのFFCでCPUブロックと接続しました.図4-1(a)にそのようすを示します.あれこれと試行錯誤しているうちに,このFFCを手で触ったり動かしたりすると,症状が変化することがわかりました.どうやら,FFCの下にある基板からノイズが飛び込んでいるようです.試しにノイズ源の基板とFFCの間にシールド板を入れてみると,明らかに症状が軽くなります.これで今回のトラブルの原因は,FFCの下にある基板からのノイズの飛び込みであると判明しました.

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