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富士通セミコンダクター,150V耐圧のGaNパワー・デバイスを開発
ニュース 2013年7月11日
富士通セミコンダクターは,電力変換効率が高く,高周波動作などの特性を持つ窒化ガリウム(GaN)をシリコン基板上で用いた,150V耐圧のパワー・デバイス「MB51T008A」を開発した.既にサンプル出荷を開始しており,2014年中に量産を開始する予定.
本パワー・デバイスのオン抵抗は13mΩ,ゲート電荷量は16nCで,同耐圧のSi系パワー・デバイスに比べてFOM(Figure Of Merit:トランジスタの性能指標値.オン抵抗とゲート電荷量の積で表され,数値が小さいほど高効率・高速動作となる)が約1/2だという.独自のゲート構造によりノーマリオフ動作(ゲート電圧がゼロのときにトランジスタに電流が流れない動作)が可能.WL-CSP(Wafer-level Chip Scale Package)に封止して提供する.最大ドレイン電流は20A.
本パワー・デバイスは,データ通信機器や産業用製品,白物家電,車載の電源装置に使われるDC-DCコンバータのハイサイド・スイッチやローサイド・スイッチとして適しているという.なお同社は,本デバイスのほかに,600V耐圧品や,30V耐圧品の製品化も進めている.
写真1 MB51T008Aの外観

表1 MB51T008Aの主な特性
耐圧 | 150V |
しきい値電圧 | 1.8V |
オン抵抗 | 13mΩ |
ゲート電荷量 | 16nC |
パッケージ | WL-CSP |
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