アットマークテクノ，50mm×50mmのインテリジェント・カメラ向け開発ボードを発売

　アットマークテクノは，インテリジェント・カメラ向け開発ボード「Armadillo-810カメラモデル開発セット（A8101-D00Z）」を発売する．外形寸法が50mm×50mmのCPUボードとCMOSカメラ・モジュールから構成される．CPUボードはアットマークテクノが，CMOSカメラ・モジュールはシキノハイテックが開発した．

　インテリジェント・カメラとは，画像処理機能を備えた産業用などのカメラ機器で，ホスト・コンピュータ側ではなく，カメラ機器側で一定の画像処理（例えば，リアルタイムな画像認識処理など）を実行する．画像処理を行うため，高性能な組み込みプロセッサを搭載することが多い．

　CPUボードは，ARM Cortex-A9コアを内蔵するルネサス エレクトロニクス製のプロセッサ「R-Mobile A1」を搭載する．動作クロック周波数は792MHz．処理結果は，USBインターフェースやシリアル・インターフェースなどを介してホスト・コンピュータに転送する．

　本開発ボードには沖電気工業が開発した顔認識ミドルウェア「FSE（Face Sensing Engine）」をベースとする専用アプリケーションが付属する．FSEは，顔特徴点から個人を識別するログイン認証システムや，ディジタル・カメラのオート・フォーカス機能などに採用されているソフトウェアである．このほか，フルHD（1920ピクセル×1080ピクセル）に対応したH.264やJPEGなどの画像圧縮ミドルウェアも付属する．

　2013年1月に出荷を開始する．顧客の要求に応じて，CPUボードの量産にも対応する．本製品は，2012年11月14～16日にパシフィコ横浜（神奈川県横浜市）で開催される組み込みシステム開発の総合展示会「Embedded Technology 2012」の同社のブースにて展示される．

[写真1] Armadillo-810の外観