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Cypress,ARM Cortex-M3を内蔵するアナログ・ディジタル混載のプログラマブル・デバイスを発売

 米国Cypress Semiconductor社は,CPUコアとしてARM Cortex-M3を搭載するPSoCマイコン「PSoC 5ファミリ」を発売する.ARM Cortex-M3の処理性能は100 Dhrystone MIPS.本マイコンの動作時の消費電流は2mA(6MHz動作時),スリープ・モード時は2μA,待機モード時は300nA.

 PSoCマイコンは,CPUコアと汎用性のあるアナログ・ブロック,ディジタル・ブロックを1チップに集積したアナログ・ディジタル混載のプログラマブル・デバイスである.アナログ・ブロックを組み合わせることで,所望の特性を持つOPアンプやA-Dコンバータ,D-Aコンバータ,ミキサ,PGA(Programmable Gain Amplifire)などを構成できる.ディジタル・ブロックは一種のPLD(Programmable Logic Device)で,例えばタイマやカウンタ,CRC(Cyclic Redundncy Check),疑似ランダム・シーケンス回路などを構成できる.従来のPSoCマイコン(PSoC 1)は,M8Cという独自の8ビットCPUコア(処理性能は4 Dhrystone MIPS)を搭載していた.今回,このCPUコアを32ビットのARM Cortex-M3に置き換えた.これにより,従来からPSoCマイコンが採用されているモータ制御やインテリジェント電源,電源管理,静電容量方式タッチ・センサ,オーディオ処理に加えて,今後は携帯型医療機器や車載機器,民生機器,通信機器などにも利用できるという.

 PSoC 5ファミリの動作電圧範囲は0.5V~5.5V.32K~256KバイトのフラッシュROMを内蔵する.アナログ機能については,最大20ビットのΔ-Σ方式A-Dコンバータ,サンプル速度が1Mサンプル/sの12ビットの逐次比較型A-Dコンバータ,誤差が±0.1%のリファレンス電圧,8ビット~12ビットのD-Aコンバータ,静電容量方式タッチ・センサなどを内蔵する.周辺インターフェースとして,USB 2.0(12MbpsのFull Speedモード),I2C,SPI,UART,CAN,LIN,I2Sに対応する.サンプル出荷は2009年第4四半期から,量産出荷は2010年後半から開始する.

 併せて,CPUコアとして8ビットCPUの8051を搭載するPSoCマイコン「PSoC 3ファミリ」も発売する.8051コアの処理性能は33 Dhrystone MIPS.本マイコンの動作時の消費電流は1.2mA(6MHz動作時),スリープ・モード時は1μA,待機モード時は200nA.動作電圧範囲は0.5V~5.5V.16K~64KバイトのフラッシュROMを内蔵する.現在,サンプル出荷中.2010年第1四半期に量産出荷を開始する予定.

 これらのPSoCマイコンの開発には「PSoC Creator」と呼ぶ設計ツールを利用する.回路図エディタ,ブロック図レベルのグラフィカル・エディタ,ソフトウェアの統合開発環境などを内蔵する.


[写真1] PSoC 5,PSoC 3のアーキテクチャ


[写真2] PSoC Creatorの画面例


[写真3] ピン割り当ての画面(配置図とリストが各ピンごとに対応している)

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