ゼットエムピー，自律搬送や知能型ロボットの研究・開発に利用できる倒立2輪台車を発売

　ゼットエムピーは，自律搬送や知能型ロボットの研究・開発に利用できる，倒立2輪台車の形態をした開発環境「e- nuvo POWER WHEEL」を発売した．倒立2輪台車とは，センサで傾きを計測し，左右二つの車輪でバランスをとって走行する移動機構である．小回りのきく方向転換や坂道での水平搬送が可能なことから，近年，人や物を輸送する新しい移動機構として注目されている．

　本システムは，同社が開発したジャイロ・センサ基板を搭載する．アクチュエータのモータ部にはスイスmaxon motor社のブラシレス・モータ（24V駆動）を，減速機部にはハーモニック・ドライブを使用する．また，同社の制御装置とmaxon motor社のモータ・ドライバ，500カウントのエンコーダを使用する．バッテリについては，12Vの鉛蓄電池をモータ用に二つ，制御用に一つ使用する．外形寸法は740mm×622mm×450mm．倒立2輪台車の重量は38kgで，最大積載重量は約30kg．

　オプションとして，ドイツdSPACE社の制御シミュレーション用モジュール・コンピュ－タ「AutoBox」を搭載できる．また，米国MathWorks社の制御シミュレーション・ソフトウェア「MATLAB/Simulink」と連携させることも可能．

　販売は受注生産方式で，納期は受注後約3カ月．

[図1] e-nurvo POWER WHEELの基本システム

[写真1] e-nurvo POWER WHEELの外観