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Microchip,ディジタル電源向けのDSP7品種を発売
ニュース 2009年4月2日
米国Microchip Technology社は,ディジタル電源市場の拡大に合わせて,SMPC(Switch Mode Power Supplies)や電源電圧変換アプリケーションに対応した16ビットDSP(ディジタル信号処理プロセッサ)「dsPIC33F GSシリーズ」7品種を発売した.本DSPの主なアプリケーションとしては,AC/DC電源,力率補正回路(PFC),無停電電源装置(UPS),バッテリ充電器,DC/ACパワー・インバータ,HID(High Intensity Discharge)照明,液晶ディスプレイ装置のバックライトなどがある.
ディジタル電源とは,ディジタル方式の監視・管理の機能を備えた電源システムで,ディジタル・アルゴリズムでループ制御を行うことが多い.同社のdsPICは16ビットのCPUコアとDSPコアを搭載しており,ハーバード・アーキテクチャを採用している.また,CPUはRISC構成であるため,ほとんどすべての命令を1クロック・サイクルで実行でき,かつリアルタイムに処理を行える.dsPIC33F GSシリーズの3.3V動作時の処理性能は40MIPS.
周辺モジュールとして,分解能が1nsのPWM(Pulse Width Modulation;パルス幅変調)を4~8チャネル,D-Aコンバータ対応のコンパレータ,サンプリング・レート2Mサンプル/s~4Mサンプル/sの10ビットA-Dコンバータを1~2個内蔵する.また,16KバイトのフラッシュROMを内蔵する.ピン数は18ピン~44ピン.さらに,ピンのマッピングを変更できるPPS(Peripheral Pin Select)機能を備える.外形寸法は6mm×6mm.動作電圧範囲は3.0V~3.6V.動作温度範囲は-40℃~125℃に対応する.
同時にAC/DC電源のリファレンス・デザインと,降圧型・昇圧型コンバータのサブボード「AC164133」を発表した.本リファレンス・デザインを利用すると,部品点数の削減やコストの低減,サイズの小型化を実現できるという.一方,降圧型・昇圧型コンバータは,二つのDC-DC同期式降圧型コンバータと一つのDC-DC昇圧型コンバータで構成され,ディジタル電源やディジタルSMPSに利用できる.
[図1] dsPIC33F GSシリーズの概要
[写真1] dsPIC33F GSシリーズの外観
[写真2] AD/DCリファレンス・デザインの外観
[写真3] AC16433の外観
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