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LeCroy,測定帯域が最大30GHz,サンプリング周波数が最大80GHzのリアルタイム・ディジタル・オシロスコープを発売
ニュース 2009年1月6日
米国LeCroy社は,測定できる入力信号の帯域が最大30GHz,サンプリング周波数が最大80GHzのリアルタイム・ディジタル・オシロスコープ「WaveMaster 8Ziシリーズ」8機種を発売した.機種によって測定帯域やサンプリング周波数などが異なる.測定帯域が最大30GHz,25GHz,20GHzの機種には,高帯域をサンプリングするためのDBI(ディジタル・バンド幅インターリーブ)モジュールが内蔵されており,サンプリング周波数は80GHz.測定帯域が最大16GHz,13GHz,8GHz,6GHz,4GHzの機種のサンプリング周波数は40GHz.本オシロスコープを利用すれば,Fibre Channel 8.5(8.5Gbps)や10GビットEthernet(10Gbps)のほか,USB 3.0(5Gbps),PCI Express Gen2(5Gbps),DisplayPortドラフト1.2(5.3Gbps),SATA Gen3(6Gbps),SAS Gen2(6Gbps)などの信号を測定できる.
本オシロスコープに内蔵するDBIモジュールでは,高帯域の信号をダウンコンバートしてからA-D変換を行い,ディジタル信号処理で低帯域と高帯域の信号を合わせている.減衰した信号にディジタル信号処理を行うことで最大帯域を広げている他社製品と比べて,高帯域の信号のひずみを抑えられるという.サンプリング・データ用のメモリは標準で10Mポイント/チャネルだが,オプションで最大512Mポイント/チャネルまで拡張可能.また,演算時にCPUが使用するメモリを最大512Mポイント/チャネル確保できるようになっており,ジッタ解析やアイ・パターン解析などの演算処理の効率がよいという.
入力チャネル数は4.インピーダンスが50ΩのBMAコネクタ(BMA-SMA変換器付き)と,50Ωと1MΩのインピーダンスを切り替えられるBNCコネクタをそれぞれ四つずつ備えており,低い周波数の信号も測定できる.測定帯域が20GHz以上の機種では,BNCコネクタのうち二つがKコネクタになっている.ディスプレイは15.3インチ型のタッチパネル付き.フロントパネルは取り外し可能.
また同社は,本オシロスコープの標準メモリを20Mポイント分に拡張し,シリアル信号解析(ジッタ解析やアイ・パターン解析など)ソフトウェアとシリアル・パターン・トリガ機能を標準で搭載した「SDA 8Ziシリーズ」や,同じく標準メモリが20Mポイント分でハード・ディスク・ドライブ解析ツールなどを標準で搭載した「DDA 8Ziシリーズ」も提供する.ただしDDA 8Ziは16GHzと25GHzの機種のみ.本オシロスコープは高帯域機種へのアップグレードも可能.
[写真1] プレゼンテーションを行う米国LeCroy社 Strategic Marketing,Vice PresidentのPeter J.Pupalaikis氏
[写真2] WaveMaster 8Zi(30GHzの機種)を用いてPCI Express Gen2(5Gbps)信号を測定している様子
[写真3] WaveMaster 8Ziシリーズに内蔵されている信号捕捉ボードの外観(レクロイ・ジャパンの発表資料より)
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