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LeCroy,解析やデバッグの機能を強化した最大6GHz帯域対応のディジタル・オシロスコープを発売
ニュース 2008年7月2日
米国LeCroy社は,解析やデバッグの機能を強化したディジタル・オシロスコープ「WavePro700Ziシリーズ」を発売した.1.5GHz,2.5GHz,3.5GHz,4GHz,6GHzの各帯域に対応する5機種を用意する.1.5GHz帯域の機種のサンプリング速度は,4チャネル時が10Gサンプル/s,2チャネル時が20Gサンプル/s.そのほかの機種のサンプリング速度は,4チャネル時が20Gサンプル/s,2チャネル時が40Gサンプル/s.
2.5GHz動作のCore 2 Quadプロセッサと8GバイトのDDR2メモリを搭載する.また,外部へのデータ転送用インターフェースとしてPCI Expressバスを備える.データ転送速度は最大500Mバイト/s.OSは64ビット版のWindows Vista.本ディジタル・オシロスコープは,CPUが内蔵するキャッシュ・メモリを効率よく使用するための演算処理アルゴリズム「X-Stream II」を採用している.一般のディジタル計測器では,波形データ全体を一括処理する場合が多い.一方,X-Stream IIでは,捕捉した波形データを可変長のセグメントに分割し,キャッシュに転送する.キャッシュ内部で演算することにより,処理速度が向上するという.
標準の波形メモリ容量は,4チャネル時が10Mポイント,2チャネル時が20Mポイント.波形の設定変更にかかる時間は約1秒と速い.また,波形検索機能(TriggerScan)を備えており,まれに発生する現象でも短時間のうちに検出できるという.さらに,グラフ化や統計解析,周波数解析,マスク試験などの処理を同時に行える.
入力インピーダンスについては,50Ωと1MΩのいずれかを選択できる.タッチ・パネル式の15.3インチ横長ディスプレイを装備する.操作パネルをカスタマイズしたり,取り外して手元で操作することも可能.
シリアル・インターフェース解析専用のシリアル・データ・アナライザ「SDA700Ziシリーズ」と,ハード・ディスク解析専用のディスク・ドライブ・アナライザ「DDA700Ziシリーズ」も同時に発売した.いずれもWavePro700Ziシリーズをベースに開発した.
[写真1] WavePro700Ziシリーズの外観
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