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富士通マイクロエレクトロニクス,購買出身の新社長 岡田氏が顧客の立場に立った経営を表明,前社長辞任の経緯については語らず
ニュース 2008年4月14日
富士通マイクロエレクトロニクスの社長交代に伴って,新たに代表取締役社長となった岡田晴基氏が就任記者会見を行った.同氏は1973年の入社時より一貫して富士通の購買業務を担当してきた.半導体業界には,部品を調達する立場で長年かかわってきたという.「購買の立場はお客様の立場.顧客に近いところで経営を行っていきたい」(岡田氏).
今後の事業方針については,前任の小野敏彦氏が同社の設立発表時に述べた内容から変化はないという.例えば,ASSP(application specific standard products)や汎用ロジックLSIの売り上げ比率を高め,相対的にファウンドリの売上比率を25~30%あたりまで引き下げる.また,現在2割程度の海外売り上げの比率を4割程度に高めていくという.
富士通マイクロエレクトロニクスは,2008年3月21日に富士通から分社し,発足した.前任の小野敏彦氏は,4月10日に辞職している.偽造手形事件の受取人や裏書人になっていた財団法人の理事長に小野氏が就任していたと,一部では報道されているが,20日余りで社長交代となった経緯について,今回,岡田氏はコメントしなかった.「一身上の都合により辞職されたと聞いている.富士通は関知していないということ」(岡田氏).
[写真1] 富士通マイクロエレクトロニクス 代表取締役社長の岡田晴基氏